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WHOと仏大統領、コロナワクチンの不平等な配分を非難
4月23日、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は報告書で、新型コロナウイルスワクチンは依然として最貧国に到達していないと述べた。写真は1月18日、ジュネーブで開かれた新型コロナに関する会合に出席するテドロス氏(2021年 ロイター/Christopher Black)
[ジュネーブ 23日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は23日に発表した報告書で、新型コロナウイルスワクチンは依然として最貧国に到達していないと述べた。
新型コロナなどのワクチンを低所得国にも供給することを目指す国際的枠組み「COVAX(コバックス)」は発足1周年を迎える。テドロス局長は「世界で約9億本近いワクチンが接種されているが、高・中所得国がその81%を占める一方、低所得国はわずか0.3%にとどまっている」と指摘。会見ではインドでの感染拡大に懸念を示した。
また、フランスのマクロン大統領は欧州では6人に1人、北米では5人に1人がワクチンを接種しているが、アフリカでは100人に1人しか接種していないとし、「受け入れがたい」と語った。
南アフリカのラマフォサ大統領は、製薬企業に対し、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンに関する技術を「知的財産権を巡る制限なく」中・低所得国に移転するよう要請。ワクチンナショナリズムに対抗し、知的財産権の保護が人命を犠牲にすることがないよう呼び掛けた。