ニュース速報

ワールド

バイデン米大統領、サウジ国王と電話会談 記者殺害報告書控え

2021年02月26日(金)10時06分

 2月25日、バイデン米大統領(写真)はサウジアラビアのサルマン国王と電話会談し、2国間関係を可能な限り強化し透明性を高めていく考えを伝えた。写真はミシガン州カラマズーで19日撮影(2021年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 25日 ロイター] - バイデン米大統領は25日、サウジアラビアのサルマン国王と電話会談し、2国間関係を可能な限り強化し透明性を高めていく考えを伝えた。ホワイトハウスが明らかにした。両者の電話会談はバイデン氏の就任後初めて。

米情報機関は近く、2018年に起きたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件に関する調査報告書を公表する。機密解除により公表されるもので、関係筋によると、サルマン国王の息子であるムハンマド皇太子がカショギ氏殺害を承認したと指摘する内容という。

ホワイトハウスの発表によると、バイデン大統領とサルマン国王は地域の安全保障などについて話し合った。また、バイデン氏は「2国間関係を可能な限り強く透明性のあるものにするため取り組む」と伝えた。

バイデン氏は記者団に対し、「良い」電話会談だったと語った。

カショギ氏殺害に関する報告書公表は、バイデン氏による2国間関係再調整の一環。ただ大統領は、米国にとって最も緊密なアラブ同盟国の1つであるサウジとの強い関係維持を望む立場を明確にしている。

ホワイトハウスのサキ報道官はこれより先の記者会見で「バイデン政権は関係再調整に主眼を置いている」とし、「懸念を表明し、責任に関する選択肢を残す部分もあれば、サウジが地域で直面する脅威を踏まえ連携を続ける部分もある」と述べた。サウジと米国がいずれも敵対するイランを念頭に置いた発言とみられる。

米国務省によると、ブリンケン国務長官も25日、サウジのファイサル外相と電話会談し、「サウジの人権改善の重要性」を協議した。サウジの防衛力を「強化する共同の取り組み」やイエメン内戦の終結に向けた協力についても話し合った。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド総合PMI、10月は59.9 5カ月ぶり低水

ビジネス

メイ・モビリティに配車グラブが出資、東南アジアでロ

ワールド

カタール、ガス生産国に貿易障壁反対を呼びかけ

ビジネス

中国系電池メーカー、米工場の建設断念 ミシガン州が
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 3
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 7
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 10
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中