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ブラジル全土でワクチン接種開始、原料輸入遅延で見通し不透明
ブラジル全土で1月18日、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物技術)が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。写真はシノバックのワクチンを運ぶ人、サンパウロで撮影(2021年 ロイター/Amanda Perobelli)
[サンパウロ 18日 ロイター] - ブラジル全土で18日、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物技術)が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。
ただ、国内でのワクチン生産向けの原料輸入に遅れが生じており、接種が早期に進むかどうかは不透明だ。
国家衛生監督庁(ANVISA)は17日、シノバックと英アストラゼネカのワクチンの緊急使用を許可した。保健省は各州に対し18日午後5時の接種開始を認めたが、サンパウロ州は緊急使用許可が下りた直後に接種を開始していた。
ブラジルはアストラゼネカのワクチン200万回分をインドから輸入する計画だが、インド側で輸出許可が下りていないため調達できていない。
シノバックとアストラゼネカのワクチンの国内生産を担うメーカーも原料の輸入を待っている状況で、接種の進捗に遅れが出る可能性がある。
サンパウロ州にあるブタンタン研究所の所長は、4月までに4600万回分を生産する目標を達成するためには月内にシノバックから原料を追加輸入する必要があると明らかにした。
アストラゼネカと提携するフィオクルスも、中国がワクチン原料の輸出を許可するのを待っている状況だ。