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仏死亡率が20年に9%上昇、新型コロナで 英伊は抑制措置強化

2021年01月16日(土)04時58分

フランス国立統計経済研究所(INSEE)は15日、2020年の全体の死亡率が過去2年から9%上昇したとの暫定データを発表した。写真は2020年4月撮影(2021年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

[パリ/ロンドン/ローマ 15日 ロイター] - フランス国立統計経済研究所(INSEE)は15日、2020年の全体の死亡率が過去2年から9%上昇したとの暫定データを発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が要因という。

20年のあらゆる要因による死者数は累計66万7400人と19年から5万3900人増加。20年末の死亡データはまだ得られていないが、「フランスの死亡率は新型コロナの感染拡大によって高まった」とした。

特に65歳以上での増加が顕著で、死亡率は春の第1波、秋の第2波で上昇し、65─74歳、75─84歳、85歳以上の超過死亡率はいずれも10%だった。

65歳未満では、50─64歳の超過死亡率が2%、25─49歳でマイナス1%、25歳未満でマイナス6%だった。

年齢別では通年で男性の死亡率が10%、女性が8%上昇した。

超過死者数は第1波で2万7300人。9─12月の第2波で3万3000人だった。

地域別ではパリ周辺のイル・ド・フランス地域が最も深刻で3─4月の超過死亡率は90%、通年では18%だった。

一方、英国でこの日確認された新型コロナ感染者数は5万5761人と前日の4万8682人から増加。新型コロナの陽性確認から28日以内に死亡した人は1280人と前日の1248人から小幅に増加し、4日連続で1000人超となった。

ジョンソン首相は記者会見で、新型コロナ変異種を阻止するために国境管理を厳格化し、特定の国からの渡航者に隔離措置を義務付けない「トラベルコリドー」(旅行通廊)を18日0400GMT(日本時間午後1時)から少なくとも2月15日まで一時的に停止すると発表した。

全ての渡航者に対しコロナ検査での陰性証明の提示と入国後の迅速な隔離措置を求める。隔離期間は入国5日後に陰性反応が出なければ10日間となる。

また、イタリアで確認された新規感染者数は1万6146人、死者数は477人と、ぞれぞれ前日の1万7246人、522人から減少。累計では感染者数が235万2000人。死者数は8万1325人と欧州で2番目、世界で6番目に多い。

イタリア政府はこの日、新型コロナ抑制措置を拡大すると発表。20地域のうち、ミラノ周辺のロンバルディア州を含む3地域を制限措置が最も厳しいレッドゾーンに指定する。

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