ニュース速報

ワールド

2020年は観測史上2番目の高温の見通し=WMO報告

2020年12月03日(木)12時06分

 12月2日、世界気象機関(WMO)は年次調査報告で、今年は2016年に次いで1850年の統計開始以来2番目に高温になる可能性があるとの見通しを発表した。温暖化の影響で溶けている、中国の祁連山脈の透明夢柯氷河(老虎12号氷河)(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

[ジュネーブ 2日 ロイター] - 世界気象機関(WMO)は、2日に発表した年次調査報告で、今年は2016年に次いで1850年の統計開始以来2番目に高温になる可能性があるとの見通しを発表した。

報告では、熱波、干ばつ、森林火災、ハリケーンに見舞われた2020年は「観測史上3位以内の高温になる公算が極めて高い」とした。

今年は、猛暑によりオーストラリア、シベリア、米国で森林火災が発生し、煙霧が世界中に拡散した。

一方、海洋熱波も記録的水準に達しており、世界の海洋の80%以上で熱波が発生している。

WMOのターラス事務局長は、「残念ながら、2020年はまたも異常気象の年となっている」と述べ、温暖化ガス排出削減に向け努力強化を求めた。

報告によると、今年1─10月の世界の気温中央値は1850─1900年を1.2度前後上回っている。

高温は通常、太平洋から熱が発せられるエルニーニョ現象と関連があるが、今年は気温を押し下げる作用を持つラニーニャ現象が発生している。

WMOは、来年3月にデータを確定する予定。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム株式市場が上昇、次期共産党指導部候補選定を

ワールド

欧州新車販売、5カ月連続増 EVがけん引

ワールド

ロシアの穀物輸出停滞、原因は世界的な価格低迷と副首

ビジネス

歳出最大122.3兆円で最終調整、新規国債は29.
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中