ニュース速報

ワールド

モデルナ、米当局にコロナワクチン緊急使用許可を申請 欧州でも計画

2020年12月01日(火)07時52分

米バイオ医薬品大手モデルナは30日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を米食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)に申請すると発表した(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[30日 ロイター] - 米バイオ医薬品大手モデルナは30日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を米食品医薬品局(FDA)に申請した。後期臨床試験(治験)から、深刻な安全性を巡る問題はなく、94.1%の予防効果が確認されたことを受けた。

欧州医薬品庁(EMA)に申請する計画も発表した。

モデルナによると、ワクチンの効果はあらゆる年齢や人種、性別の患者に一貫して確認され、重度の新型コロナ感染症の予防では100%の効果があったという。

株価は150ドルを突破し、過去最高値を更新。終値は20.2%高の152.74ドル。

治験には3万人超が参加。うち新型コロナに感染した196人のデータによると、185人はプラセボ(偽薬)、11人にはワクチンが投与された。また、コロナ感染症が重症化した30人は、いずれもプラセボの投与だった。

ニュースを受け、モデルナの株価は約15%急伸し、過去最高値を更新した。年初からは600%超値上がりしている。

FDAへのコロナワクチン申請は、米ファイザーに続き2例目。ファイザーは、ワクチンの治験で95%の予防効果が確認されたという最終結果を発表している。

アザー米厚生長官はCBSのテレビ番組「ディス・モーニング」に対し、「米国ではクリスマスまでに2種類のワクチンの接種が可能となる見通し」と語った。

同長官によると、FDAの諮問委員会が12月10日に開く会合でファイザーのワクチンに関する検討を行い、同ワクチンは数日中に承認、出荷される可能性がある。またモデルナのワクチンも、1週間ほど遅れて承認、出荷される見込み。

モデルナは、米国向けとして、年末までに約2000万回分のワクチン供給の用意が整う見通しとした。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 6
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中