ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、最高裁判事に保守派バレット氏を指名

2020年09月28日(月)07時37分

 トランプ米大統領(左)は9月26日、すい臓がんによる合併症のため18日に死去した米最高裁判所の女性判事ルース・ギンズバーグ氏の後任に、保守派のエイミー・バレット連邦控訴裁判事(48、右)を指名した。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)

[ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領は26日、すい臓がんによる合併症のため18日に死去した米最高裁判所の女性判事ルース・ギンズバーグ氏の後任に、保守派のエイミー・バレット連邦控訴裁判事(48)を指名した。

トランプ氏による最高裁判事の指名は3人目。バレット氏の指名が承認されれば、女性としては5人目の最高裁判事となる。また、保守派判事はリベラル派に対し6対3の割合となり、最高裁の保守化が進む。

最高裁で保守派の判事が多数を占めれば、人工妊娠中絶の権利の大幅な制限、宗教に関する個人の権利の強化、銃の所持に関する権利の拡大、性的少数者(LGBT)の権利拡大の制限、投票権の新たな制限など、話題性の高い問題で米国を右傾化させる可能性がある。

トランプ氏が2017年に最高裁判事に指名したニール・ゴーサッチ氏や18年に指名したブレット・カバノー氏と同様、バレット氏は年齢が若いことから、終身制の最高裁判事の職を数十年間務め、長期にわたり保守派として影響を及ぼす可能性がある。

保守派として知られた故アントニン・スカリア元最高裁判事の調査官を務めたバレット氏は、ホワイトハウスで26日行われた式典で、スカリア氏の路線を踏襲すると表明。「スカリア氏の司法哲学は私のものでもある。判事は政策立案者ではなく、書かれたとおりに法を適用しなければならない」と述べた。

バレット氏は敬虔(けいけん)なカトリックで、2017年にトランプ大統領からシカゴに本部を置く第7巡回区連邦控訴裁の判事に指名された。ハイチ出身の養子を含め7人の子どもを持ち、大統領の重要な支持基盤であるキリスト教保守派の間で支持が厚い。

トランプ氏は26日の式典で「この国の最も優秀で才能ある法律家の1人を最高裁判事に指名できるのは光栄だ」とバレット氏を称賛。学校に通う年齢の子どもを持つ母親として、初めての最高裁判事になると述べた。

最高裁判事の人事は議会上院(定数100)の承認が必要。共和党が過半数の53議席を握っており、バレット氏の承認は確実とみられるが、民主党の抵抗も予想される。

共和党上院トップのマコネル院内総務はバレット氏を称賛する声明を発表し、承認手続きを速やかに進めると表明。

トランプ大統領は、10月12日から上院司法委員会で公聴会が行われると述べた。

一方、民主党の大統候補であるバイデン前副大統領は、11月3日の大統領選での勝者が判事を指名すべきだと改めて強調した。

民主党は、医療保険制度改革法(オバマケア)の行方を焦点に承認に反対する意向だ。最高裁では選挙後の11月10日、トランプ氏や共和党が申し立てたオバマケアの無効化を巡り審理が行われる。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:戦時下でも「物流を止めるな」 ウクライナ

ワールド

メキシコ南部でM6.5の地震、首都でも揺れ 大統領

ワールド

再送ウクライナ北東部ハルキウの集合住宅に攻撃、2人

ビジネス

米国株式市場=5営業ぶり反発、ダウ319ドル高 半
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている…
  • 5
    【現地発レポート】米株市場は「個人投資家の黄金時…
  • 6
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    日本人の「休むと迷惑」という罪悪感は、義務教育が…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中