ニュース速報

ワールド

欧州委、レムデシビルを初のコロナ治療薬として承認 重症者対象

2020年07月04日(土)01時21分

欧州委員会は3日、米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」を重症の新型コロナウイルス感染症患者の治療に利用することを条件付きで承認した。写真は6月25日、カイロで撮影されたレムデシビル(2020年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh/File Photo)

[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は3日、米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」を重症の新型コロナウイルス感染症患者の治療に利用することを条件付きで承認した。EU域内で新型ウイルス感染症治療薬が承認されるのはこれが初めて。

欧州医薬品庁(EMA)は先週、新型ウイルス感染で肺炎を発症し、酸素吸入が必要になっている12歳以上の患者に対するレムデシビルの投与を承認した。

レムデシビルを巡っては、米国がギリアドの向こう3カ月の供給分のほぼすべてを国内向けに確保。欧州委は1日、レムデシビルのEU向けの確保についてギリアドと交渉していると明らかにしている。

レムデシビルは点滴注射薬で、病院で少なくとも5日間かけて投与されるため、主に入院が必要となっている重症者に対し投与されている。

欧州委のキリアキデス委員(保健衛生・食品安全担当)は声明で「新型コロナに対する有効な治療法やワクチンの確保に向け、あらゆる手を尽くす」と表明した。

承認の期間は1年で、有効性や副作用に関する必要なデータが全て出そろい次第、期間の延長や無条件承認への格上げも可能となる。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中が閣僚級電話会談、貿易戦争緩和への取り組み協議

ワールド

米、台湾・南シナ海での衝突回避に同盟国に負担増要請

ビジネス

モルガンSも米利下げ予想、12月に0.25% 据え

ワールド

トランプ氏に「FIFA平和賞」、W杯抽選会で発表
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開きコーデ」にネット騒然
  • 4
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中