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ロシア、米国証券の保有削減へ 制裁に対抗─財務相=RIA

2018年08月13日(月)08時39分

 8月12日、ロシアのシルアノフ財務相は、米国による新たな制裁への対抗措置として米国証券の保有を一段と減らす考えを明らかにした。写真は米ロの国旗。モスクワで昨年4月撮影(2018年 ロイター/Maxim Shemetov)

[モスクワ 12日 ロイター] - ロシアのシルアノフ財務相は12日、米国による新たな制裁への対抗措置として米国証券の保有を一段と減らす考えを明らかにした。ただ、ロシア国内の米企業を閉鎖する計画はないとした。国営テレビでの発言をRIA通信が報じた。

米政府は8日、英国で3月に起きた元ロシア情報機関員の毒殺未遂事件でロシア政府が神経剤を使用したと断定し、8月中に新たな制裁を課すと発表。

ロシアのメドベージェフ首相は10日、米国がロシア銀の業務を制限する措置を発動すれば、ロシアは「経済戦争」と受け止め、報復措置を講じると警告した。

シルアノフ財務相はテレビのトーク番組で、米国の新たな制裁について「不快だが致命的ではない」と述べた。

その上で「既に最低水準に引き下げている米経済や米国証券への投資を一段と減らす」との考えを示した。

ロシアは米国との関係悪化を背景に過去数カ月間、米国債保有を減らしている。

シルアノフ財務相は、ロシアがルーブルやユーロなどドル以外の通貨による決済を拡大する考えも示し、「最終的には米国の投資家に悪影響をもたらす」と指摘した。ただ、現時点で「マクドナルド閉鎖といった制限措置は計画していない」とし、「これらの企業はロシア国民を雇用し、ロシアに税金を納めている」と述べた。

2014年のクリミア併合で西欧諸国との関係が悪化した際には、一部の議員からロシア国内の主要米国企業を閉鎖するよう求める声が上がった。

シルアノフ財務相はさらに、米国の経済制裁でルーブルが下落し、インフレ高進につながることを認めたが、ロシア国内でドルの使用を禁止する計画はないと言明した。

ロイター
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