ニュース速報

ワールド

米大統領、関税・数量制限など検討 鉄鋼・アルミ輸入品対応で

2018年02月14日(水)09時02分

 2月13日、トランプ米大統領は、米国内メーカーに打撃を与えている鉄鋼やアルミニウム輸入品問題に対応するため、関税や数量制限の導入など、多岐にわたる選択肢を検討していると語った。2017年5月撮影(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領は13日、輸入する鉄鋼やアルミニウム製品が米メーカーに打撃を与えている問題に対応するため、関税や数量制限の導入など、多岐にわたる選択肢を検討していると語った。

米商務省は昨年、通商拡大法232条に基づき、輸入鉄鋼・アルミ製品が米国の安全保障に及ぼす影響について調査を実施。その結果を基に先月、一連の措置に関する選択肢を大統領に示していた。商務省はその内容を公表していない。

大統領は13日、ホワイトハウスで上下両院の超党派グループとの会合を開催。会合の一部は記者団に公開された。

大統領は会合で「関税、もしくは数量制限について協議している」とし、「関税は選択肢に含まれることになるだろう。鉄鋼製品を不当廉売すれば、高水準の関税を課す。それによって、米国は大きな利益に得ることになる」と語った。

大統領はまた、「製品価格を低く維持したい一方で、米国の鉄鋼・アルミ業界を存続させたい。これらの業界は国防に必要だ」と語った。

大統領は、鉄鋼製品への対応を4月11日ごろまでに、アルミ製品については4月20日をめどに決定する。

会合では、鉄鋼やアルミの生産が盛んな州出身の議員から、生産工場を救済するために大統領は断固として対処すべきとの声が上がった一方、製品の値上がりは鉄鋼やアルミを使うメーカーに打撃を与えるとして慎重な対応を求める意見も出た。

トランプ大統領の発言を受け、13日の米株市場で米鉄鋼大手USスチールやアルミ大手アルコアなど鉄鋼・アルミ株が軒並み上昇した。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米東部4州の知事、洋上風力発電事業停止の撤回求める

ワールド

24年の羽田衝突事故、運輸安全委が異例の2回目経過

ビジネス

エヌビディア、新興AI半導体が技術供与 推論分野強

ワールド

ホンジュラス大統領選、トランプ氏支持のアスフラ氏勝
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中