ニュース速報
ビジネス

インドネシア株・通貨急落、ムーディーズ格付け見通し引き下げ受け

2026年02月06日(金)15時59分

 2月6日 格付け会社ムーディーズがインドネシアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことを受け、同国の株式と通貨は6日急落した。写真は1月30日、ジャカルタで撮影(2026年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)

Ankur ‍Banerjee Stanley Widianto

[ジャカルタ/シンガポ‌ール 6日 ロイター] -  格付け会社ムーディーズがインドネシアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に‌引き下げたことを受け​、同国の株式と通貨は6日急落した。

ジャカルタ市場の総合株価指数は約3%下落した。先週6.9%急落した同指数は今週これまでに4.7%下落している。通貨ルピアは一時0.36%安の1ドル=1万6885ルピア‌と、1月22日以来の安値を記録した。年初来で1%安となっている。

OCBCのエコノミストはメモで「ムーディーズの見通し引き下げは警告射撃だ。特に政策決定の不確実性が高いままなら、他の格付け機関も追随する可能性がある」との見方を示した。「当局の対応は一層注視されるだろう。今後12─18カ月で格下げを回避するには、信頼できる政策対応が不可欠だ」とした。

ムーディーズの発​表を受け、インドネシアの長期ドル建て外債が⁠下落した。トレードウェブのデータによると、0.3─0.5セント‍値下がりし、多くが5カ月ぶりの安値となった。

ミライアセット証券インドネシアの市場アナリスト、ルリー・アリア・ウィスヌブロト氏は「インドネシア市場への主な潜在的影響は、資産クラス全体でのリスクプレ‍ミアムの上昇だ。特に長期国債、国有企業や主要銀行‍の株式‌に圧力がかかり、ルピアや資本フローに対す‍るセンチメントにも影響する」と述べた。

他の格付け会社は、今年はまだインドネシアの格付けについて見直し結果を公表していない。

S&Pグローバル・レーティングスのソブリンアナリスト、レイン・イン氏は「最近の株式市⁠場のボラティリティーは、ソブリン格付けに関する当社の見解に実質的な影響を与えていない」とし、「政府⁠が投資家の信頼への影響を緩和す‍る対応を取れば、インドネシア経済と財政が大きな悪影響を受けるとは見込んでいない」とコメントした。

ただし、他の分野で相殺​する改善がない限り、財政の悪化が格付けにさらなる下方圧力をかける可能性があると警告した。

S&Pはインドネシアの格付け見通しを安定的としている。フィッチはコメントの要請に応じていない。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

東エレク、需要強く純利益は一転増益へ 配当予想も引

ビジネス

トヨタ、通期純利益を上方修正 HV販売増加と原価改

ビジネス

トヨタが社長交代、近CFOが昇格 佐藤氏は3年で副

ビジネス

ドイツの12月輸出が予想以上に増加、鉱工業生産は減
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 2
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 7
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 8
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 9
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中