ニュース速報
ビジネス

午前の日系平均は続落、米雇用統計後のハイテク株安を嫌気

2025年01月14日(火)12時16分

 1月14日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比720円82銭安の3万8469円58銭と続落した。写真は株価スクリーンの下を歩く男性。都内で2022年6月撮影(2025 ロイター/Issei Kato)

[東京 14日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比720円82銭安の3万8469円58銭と続落した。前週末に発表された米雇用統計が上振れ、ハイテク株安となったことが嫌気された。ドル/円が国内連休中に円高方向に振れたことも投資家心理を冷やした。取引時間中に200日移動平均線を割り込み、下押しが強まった。

日経平均は、約180円安で寄り付いた後も徐々に下げ幅を拡大した。アドバンテストや東京エレクトロンといった半導体関連株の下落が目立ち、2銘柄で約300円、指数を下押しした。

米政府が13日、人工知能(AI)向け先端半導体と技術輸出を一段と制限する規制案を公表したことが投資家心理を冷やした。日本などの友好国・地域は除外となったが、米半導体大手エヌビディアの販売への影響が懸念された。

エヌビディアを巡っては、主要顧客が同社の新たな人工知能(AI)向け半導体「ブラックウェル」を搭載したサーバーラックの注文を遅らせていると伝わったことも売り圧力につながった。初回出荷分が過熱し、チップ同士の接続に不具合が見られたという。

前場中盤に日銀の氷見野良三副総裁の講演での発言が伝わり、ドル/円が上昇した場面では日経平均もいったん下げ幅を縮めたが、賃上げ継続への期待感などが示されたことを受けて1月会合での利上げへの思惑も浮上し、短時間で下げ基調に戻った。

先週末時点で200日線を割り込んだTOPIXに次いで、日経平均も3万8700円付近の同線を割り込んできたとして、市場では「高値圏にあるものは利益確定しておこうという動きが強まった」(みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジスト)との見方が聞かれた。

TOPIXは1.27%安の2679.75ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆2459億3800万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業や石油・石炭製品、保険など5業種、値下がりは非鉄金属や電気機器、サービスなど28業種だった。 決算などを手掛かりにした個別物色は活発で、良品計画は昨年来高値を更新した。原油先物が上昇基調にある中、コスモエネルギーホールディングスはしっかりだった。一方、安川電機は軟調。フジクラ、サンリオはさえなかった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが254銘柄(15%)、値下がりは1349銘柄(82%)、変わらずは41銘柄(2%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、トランプ氏と28日会談 領土など和

ワールド

ナジブ・マレーシア元首相、1MDB汚職事件で全25

ワールド

ロシア高官、和平案巡り米側と接触 協議継続へ=大統

ワールド

前大統領に懲役10年求刑、非常戒厳後の捜査妨害など
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    赤ちゃんの「足の動き」に違和感を覚えた母親、動画…
  • 8
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 9
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中