米GDP、第1四半期1.3%増に下方改定 22年第2四半期以来の低水準
米商務省が30日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比1.3%増と、速報値の1.6%増から下方改定された。2021年11月撮影(2024年 ロイター/Rachel Wisniewski)
(内容を追加しました)
[30日 ロイター] - 米商務省が30日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比1.3%増と、速報値の1.6%増から下方改定された。
これにより、米連邦準備理事会(FRB)が年末までに少なくとも1回は利下げを行うとの見方が強まった。
下方改定は小売売上高と設備投資の軟化を反映。米経済成長率は2023年第4・四半期の3.4%から大きく減速した。下方改定により22年第2・四半期以来の低水準となり、FRB当局者が長期の成長率とみる1.8%を下回る結果となった。
FRBの政策が効果を上げていることを示唆しているが、インフレの鎮静化傾向が続くかどうかは依然として不透明だ。
個人消費は0.5%ポイント下方改定されて2.0%増。主にモノの消費が大幅に減少したことが響いた。一方、設備投資と住宅投資はそれぞれ上方改定された。自動車・部品などの耐久財支出の伸びは、21年第3・四半期以来、成長の足かせとなっている。
個人消費支出(PCE)指数は3.3%上昇と、速報値の3.4%上昇から下方改定。FRBが物価の目安として注視する食料とエネルギーを除くコアPCE指数は3.6%上昇と、3.7%上昇から下方改定された。
トレードステーションの市場戦略担当グローバル責任者、デビッド・ラッセル氏は「物価と消費はともに下方修正された。失業保険申請件数は予想を若干上回り、貿易赤字も拡大した。これらの数字は全て成長とインフレの鈍化を示しており、利下げが依然として期待される」と述べた。
企業利益は1年ぶりに減少し、過去最高だった23年第4・四半期比0.6%減の3兆3900億ドルとなった。
所得面から経済活動を把握する国内総所得(GDI)は1.5%増。第4・四半期の3.6%増から大幅に伸びが鈍化し、23年第2・四半期以来の低水準となった。
経済活動を判断する上でより良い指標とされるGDPとGDIの平均は1.4%。これも過去3四半期で最低となった。
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