ニュース速報
ビジネス

中国恒大、清算審理1月末に再延期 債務再編案の調整続く

2023年12月04日(月)19時48分

 12月4日、香港高等法院(高裁)は、中国不動産大手の中国恒大集団の清算申し立てに関する審理を来年1月29日に延期した。写真は深センで2021年9月撮影(2023年 ロイター/Aly Song)

Clare Jim Xie Yu

[香港 4日 ロイター] - 中国不動産大手の中国恒大集団は4日、自社の清算申し立てに関する審理が来年1月29日に延期されたと明らかにした。債務再編計画を調整する時間を得た。

香港高等法院(高裁)は裁判所は10月29日の審理で、具体的な債務再編案を提示するよう同社に命じ、審理を12月4日に延期した。その際、次回が清算命令を決定する前の最後の審理になるとしていた。

きょう4日の審理で恒大側の弁護士は、会社清算を「積極的に求めている」債権者はいないとして、審理の延期を求めた。

申立人の弁護士は、延期に反対する主張を「一切行わないよう指示された」と述べた。

判事は申立人に対し、申し立てを取り下げる場合は、次の審理の1週間前に他の債権者に通知するよう命じた。これにより、他の債権者は独自に続けることができる。

2022年6月に恒大の清算を申し立てた香港の投資会社トップ・シャインの代理人は、延期に反対しなかったからといって、申し立てを取り下げることにはならないとロイターに語った。

<恒大、再編案を練り直し>

恒大の弁護士は4日、延期が認められれば、再編案を今後5週間で練り直すことができると述べた。

裁判所は「関係当局」と修正後の再編条件について直接協議するよう命じた。

ロイターは先週、恒大が債務再編の新たな提案を策定し、清算の回避を目指していると報じていた。

恒大の海外債権者グループのアドバイザーを務める投資銀行モーリスの担当者は、審理延期に驚いたと述べた。その上で、海外債権者らが最新の再編案に反対しているとし、条件が修正されなければ清算を求めると述べた。

修正された条件に反対している主要海外債権者グループの法律アドバイザーを務めるカークランド・アンド・エリスのパートナー、ニール・マクドナルド氏は「やや驚きだったが、恒大は計画を再検討する時間をさらに稼いだ」とした上で、全てのクラスの債権者に受け入れられる案をまとめなければ、次回の審理で清算される可能性が高いと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

加州知事、気候変動対策でトランプ米大統領を「愚か」

ビジネス

AMD、データセンター向け半導体市場が5年後1兆ド

ワールド

ロシア、外務報道官ら日本人30人を入国禁止 報道関

ワールド

米ユタ州裁判所、共和主導の選挙区割りを「党派的」と
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 10
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中