ニュース速報

ビジネス

英中銀0.5%追加利上げ、「インフレピーク」で引き締め終盤示唆

2023年02月02日(木)21時56分

イングランド銀行(英中央銀行)は2日、政策金利を0.5%ポイント引き上げ4.0%とした。本部で1月撮影。(2023年 ロイター/Henry Nicholls/File Photo)

[ロンドン 2日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は2日、政策金利を0.5%ポイント引き上げ4.0%とした。10会合連続の利上げで2008年以来の高水準となった。世界的にインフレは高止まりしているものの、英国を含め多くの先進国でピークに達した可能性があると指摘した。

0.5%利上げは7対2で決定。市場も0.5%利上げを予想していた。

中銀は、2021年12月からの一連の利上げが経済に一段と影響を及ぼしていると見られると指摘。これによりインフレ率は年末までに4%程度に下がるとし、2023年のインフレ率予想を従来の5%前後から引き下げた。

声明では「より持続的圧力の証拠が出れば、金融政策の一段の引き締めが必要になる」と指摘。前回の「一段のインフレ圧力の兆候に対し必要に応じて強力に対応する」、「一段の利上げが必要になる可能性がある」から修正し、積極的な利上げサイクルが終了に向かっている可能性を示唆した。

英経済については、なおリセッション(景気後退)に向かっているが、エネルギー価格の下落や市場金利予想の低下で昨年11月の想定より「かなり浅く」なる可能性があると指摘。

23年の国内総生産(GDP)は0.5%減と、昨年11月(1.5%減)から上方修正した。リセッションの期間の予想は8四半期から5四半期に短縮し、リセッション中のGDP下押しは3%程度から1%弱に修正した。

インフレ率は市場金利などに基づき23年第4・四半期までに3.92%に低下すると予想。昨年11月の予想は5.2%だった。その後24年第2・四半期には2%目標を下回るとの見通しを示した。ただ上振れリスクも同時に指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ロシア社会に迫る大量の帰還兵問題、政治不

ワールド

カーク氏射殺、22歳容疑者を拘束 弾薬に「ファシス

ワールド

米、欧州とともにロシア非難の共同声明 「NATO領

ワールド

ウクライナ「安全の保証」策定急務、ポーランド領空侵
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 2
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    「AIで十分」事務職が減少...日本企業に人材採用抑制…
  • 9
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 7
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 10
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 4
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中