ニュース速報

ビジネス

暗号資産融資の米ブロックファイ、破産法適用申請 FTX破綻の余波

2022年11月29日(火)05時53分

米暗号資産(仮想通貨)レンディングのブロックファイは、関連会社8社とともにニュージャージー州の裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。写真は10日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo/File Photo)

[28日 ロイター] - 米暗号資産(仮想通貨)レンディングのブロックファイは28日、関連会社8社とともにニュージャージー州の裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。暗号資産交換業大手FTXの経営破綻による影響が波及した格好だ。

裁判所への提出書類で、ブロックファイの債権者数は10万以上に上ると指摘。FTXが2番目に大きな債権者で、債権額は2億7500万ドルという。

ブロックファイは2017年にザック・プリンス氏とフロリ・マルケス氏が設立。プリンス氏が現在、最高経営責任者(CEO)を務めている。プリンス氏は破産法適用申請書類で、FTXへの大規模なエクスポージャーで流動性危機が引き起こされたと説明した。

フィッチ・レーティングスのシニア・ディレクター、モンスール・フサイン氏は「ブロックファイの破産法適用申請で、暗号資産業界に内在する重大な波及リスクが浮き彫りになった」としている。

FTXは今月11日に連邦破産法11条の適用を申請した。

ブロックファイは米証券取引委員会(SEC)も主要債権者の一つとして挙げており、債権額は3000万ドル。ブロックファイの最大の債権者はアンクラ・トラストで、債務額は7億2900万ドル。

ブロックファイの本社はニュー・ジャージー州のジャージー・シティ。ニューヨークのほか、国外ではシンガポール、ポーランド、アルゼンチンに拠点を持っている。従業員は292人で、この3分の2を解雇する。

ブロックファイは以前、FTXに多額のエクスポージャーがあることを認めていた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は15日、ブロックファイが従業員のレイオフを計画し、破産法の適用申請の準備を進めていると報じていた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、来年APEC巡る台湾の懸念否定 「一つの中国

ワールド

スペイン国王が18年ぶり中国訪問へ、関係強化に向け

ワールド

LPG船と農産物輸送船の通航拡大へ=パナマ運河庁長

ビジネス

ルノー、奇瑞汽車などと提携協議 ブラジルでは吉利と
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    【HTV-X】7つのキーワードで知る、日本製新型宇宙ス…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中