ニュース速報

ビジネス

アマゾン、年末商戦控え欧州市場の弱さ鮮明に 物流費高などで

2022年10月28日(金)14時03分

 10月27日、米アマゾン・ドット・コムは決算発表で、今年の年末商戦では欧州市場が不安材料になることを示唆した。写真は同社の物流センター。フランスのブレティニー=シュル=オルジュで昨年12月撮影(2022年 ロイター/Gonzalo Fuentes )

[27日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムは27日の決算発表で、今年の年末商戦では欧州市場が不安材料になることを示唆した。

アマゾンは年末商戦が重なる10─12月期の売上高増加率が数年来の低水準になると予想。欧州については経済の混乱が消費に大きな打撃を与え、家計を圧迫していると指摘した。同時に、同社を含む欧米の小売業者は総じて物流費の高騰に直面している。

同社の株価は引け後の時間外取引で12%急落し、時価総額の約1400億ドルが消失した。クラウド事業の売上高増加率鈍化も響いた。

ブライアン・オルサフスキー最高財務責任者(CFO)は記者団に「燃料コストとウクライナ戦争の影響は米国よりも欧州各国経済に強く出ており、それが消費支出に表れている」と語った。

さらに、ユーロに対する急速なドル高で9億ドル相当の想定外の悪影響を受けた。海外部門の営業損失は欧州の物流費高騰を受け、前年の9億ドルから25億ドルに拡大した。

アマゾン以外にも、欧州市場の弱さを指摘する多国籍企業は多い。英食品・日用品大手ユニリーバのグレーム・ピットケスリーCFOは「欧州の消費者信頼感は過去最低に落ち込んでいる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国軍、台湾包囲の大規模演習 実弾射撃や港湾封鎖訓

ワールド

和平枠組みで15年間の米安全保障を想定、ゼレンスキ

ワールド

トルコでIS戦闘員と銃撃戦、警察官3人死亡 攻撃警

ビジネス

独経済団体、半数が26年の人員削減を予想 経済危機
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 9
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 10
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中