ニュース速報

ビジネス

インドネシア中銀、0.50%利上げ インフレ抑制とルピア支援狙い

2022年09月22日(木)19時43分

9月22日、 インドネシア中央銀行は、政策金利の7日物リバースレポ金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ4.25%とした。ジャカルタの同中銀で2016年11月撮影(2022年 ロイター/Beawiharta)

[ジャカルタ 22日 ロイター] - インドネシア中央銀行は22日、政策金利の7日物リバースレポ金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ4.25%とした。利上げ幅は予想を上回った。

インフレ抑制と通貨ルピアの下支えが狙い。政府は今月、燃料価格を約30%引き上げた。

ロイター調査では、エコノミスト30人中27人が25bpの利上げ、3人が50bpの利上げを予想していた。

中銀は翌日物預金ファシリティー金利と貸出ファシリティー金利も50bp引き上げ、それぞれ3.50%、5.00%とした。

ペリー・ワルジヨ中銀総裁はオンライン会見で「利上げの決定は、インフレ期待を低下させ、2023年後半までにコアインフレ率を目標レンジに確実に引き下げるための、今後を見据えた先制措置だ」と説明した。

また利上げはファンダメンタルズを反映する水準にルピア相場を導くと述べた。インドネシアの力強い輸出を背景にルピアは上昇するとの見方を示した。

中銀の発表前にルピアは1ドル=1万5040ルピアと20年5月以来の安値を付けた。その後は下げ幅を縮小し0.13%安の1万5015ルピアで引けた。

中銀は8月に2018年以来となる利上げを実施。8月のインフレ率は4.69%と予想以上に鈍化したものの、中銀の目標レンジ(2─4%)を3カ月連続で上回った。

ワルジヨ氏は燃料価格の引き上げを受けて今月のインフレ率が5.89%に加速するとの見方を示した。「インフレ率は他国と比べて比較的抑制されており、積極的な利上げは必要ない」と述べた。

一部のエコノミストは今年末のインフレ率が6%前後に達すると予想している。

DBS銀行(シンガポール)のシニアエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は、予想を上回る利上げ幅となったことについて、燃料補助金引き上げを受けてインフレ期待を抑制することと、米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢でルピアなどアジア新興国通貨が圧迫される中で金融市場の下支えを図る狙いがあると分析した。

OCBCのエコノミスト、ウェリアン・ウィラント氏は「通常よりも大幅な利上げは、数カ月以内に一段の引き上げが行われる前兆だ」と指摘し、政策金利が5%に達する可能性があるとした。

中銀はインドネシア経済について、新型コロナウイルス禍からの回復が続いているとして、今年の国内総生産(GDP)成長率は4.5%─5.3%の上限近くになる可能性があるとの見方を維持した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国こそが「真の脅威」、台湾が中国外相のミュンヘン

ワールド

米中「デカップリング論」に警鐘、中国外相がミュンヘ

ビジネス

ウォルマート決算や経済指標に注目、「AIの負の影響

ワールド

ドバイ港湾DPワールドのトップ辞任、「エプスタイン
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 9
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 10
    【インタビュー】「4回転の神」イリヤ・マリニンが語…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 10
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中