ニュース速報

ビジネス

日産、ルノーとの協定内容開示の株主提案を否決=株主総会

2022年06月28日(火)14時21分

 6月28日、日産自動車は、横浜市の本社で株主総会を開き、連合を組む仏ルノーとの企業間協定「改定アライアンス基本契約(RAMA)」について内容開示を求める個人株主の提案は否決された。写真はフランスのランスで2019年7月撮影(2022年 ロイター/Christian Hartmann)

[東京 28日 ロイター] - 日産自動車は28日、横浜市の本社で株主総会を開き、連合を組む仏ルノーとの企業間協定「改定アライアンス基本契約(RAMA)」について内容開示を求める個人株主の提案は否決された。取締役12人の再任などの残る3議案は承認された。

個人株主1人から、ルノーと結んだ資本・業務提携の基本契約書であるRAMAの内容開示を求める提案が出ていた。RAMAは日産の一般株主にとって重要な内容であるにもかかわらず公式には開示されず、提携では日産とルノーは対等な立場になく「日産の一般株主が不利益を被っていると推察される事象が存在する」などと主張していた。

日産の取締役会は提案に反対していた。

ルノーの日産株の持ち株比率は43.7%。日本の法律に基づくと親会社となる50%超には満たないためRAMAのような契約書の開示義務はないが、株主は、ルノーが実質的な親会社に等しい存在にも関わらず、法律上で親会社ではないことを理由に情報開示を回避していると批判。情報開示の重要性が問われる昨今、会社法の精神に基づき、RAMAの内容も公開企業としての開示対象に含むよう定款変更を提案していた。

RAMAは1999年の提携時に結ばれた協定。これまで数回、改定され、取締役会の構成や資本関係などに関する内容が盛り込まれている。ルノーが日産に会長などの役職者を送り込むことなどが定められており、ルノーが反対すれば日産の取締役選任が自由にならないことなどが明らかになっている。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ全域で通信遮断、イスラエル軍の地上作戦拡大の兆

ワールド

トランプ氏、プーチン氏に「失望」 英首相とウクライ

ワールド

インフレ対応で経済成長を意図的に抑制、景気後退は遠

ビジネス

FRB利下げ「良い第一歩」、幅広い合意= ハセット
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 8
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 10
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中