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トルコGDP、第3四半期は前年比+7.4% 消費や輸出が好調
11月30日、トルコ統計庁が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比7.4%増となり、市場予想とほぼ一致した。イスタンブールで3月撮影(2021年 ロイター/Murad Sezer)
[イスタンブール 30日 ロイター] - トルコ統計庁が30日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比7.4%増となり、市場予想とほぼ一致した。
個人消費、製造業、輸出が好調だったが、政策に対する懸念は払拭されていない。
季節・カレンダー調整ベースの前期比では2.7%増だった。
年初から最大45%下落しているリラは、統計発表後に0.8%下落し、1ドル=12.9リラまで下げた。
その後も下げ幅を拡大し、3%下落の1ドル=13.2ドルと、先週付けた史上最安値に近づいた。ゴールドマン・サックスによると、今回のリラ下落は史上5番目に大きなものだという。
アナリストらは、リラ安が今後の成長率に与える影響を懸念している。
ゴールドマン・サックスは、2021年の成長率予測を9.5%から10.5%に上方修正する一方、2022年の成長率予測を半分に下方修正し3.5%とした。
トルコのエルドアン大統領は、利上げに反対し、経済成長、雇用、投資を優先する方針を示している。
ブルーベイ・アセット・マネジメントのティム・アッシュ氏は「利下げで実質GDP伸び率を押し上げられるかもしれないが、通貨安、インフレ進行、マクロの金融安定に対する長期的な懸念という代償が伴う」と指摘。
「こうした状況が長期化すれば、経済のシステミックリスクがその分高まる。特にインフレが制御不能になり、取り付け騒ぎが起きるリスクだ」と述べた。
ロイター調査では、第3・四半期のGDPは前年比7.5%増と予想されていた。通年の予想は9.5%増だが、最近のリラ急落やインフレ進行で今後数カ月は景気が鈍化するとみられている。
第2・四半期のGDPは前年比21.7%増から22.0%増に修正された。前年同期は新型コロナウイルスの感染予防対策で景気が急減速していた。