ニュース速報

ビジネス

全国コアCPI、10月は+0.1% 原油高を携帯格安料金が帳消し

2021年11月19日(金)09時29分

 総務省が11月19日発表した10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は99.9と、前年同月比0.1%上昇した。写真は千葉のスーパーマーケットで5月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-HoonKim Kyung-Hoon)

[東京 19日 ロイター] - 総務省が19日発表した10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は99.9と、前年同月比0.1%上昇した。原油高や円安でエネルギー価格が2008年9月以来の上昇率となり指数を押し上げたものの、携帯電話の通信料が過去最大の下げ幅となり、コアCPIの伸び率は前月と変わらなかった。

ロイターがまとめた民間予測は前年同月比0.1%上昇だった。

10月のエネルギー価格は11.3%上昇と、前月の7.4%上昇から伸び率が拡大した。このうち、ガソリンは21.4%上昇し2008年8月以来、灯油は25.9%上昇し17年11月以来の上昇幅となった。

ニューヨーク原油先物価格は上昇が一服しているが、総務省の担当者はOPECプラスの追加増産見送りの相場への影響を注視したいと話した。電気代には原油高が3―5カ月程度遅れて反映されるという。

政府の観光需要喚起策「GoToトラベル」が実施された前年の反動で、宿泊料は59.1%の上昇。伸び率は前月の43.1%上昇を上回り、1970年以降で最大の上昇率。

携帯電話の通信料は53.6%下落。総合CPIの下落幅を1.47ポイント拡大させた。携帯電話キャリアによる新たな格安プランの登場で下落率が一段と拡大した。

10月の総合指数は前年同月比0.1%上昇して、前月の0.2%上昇から伸び率が縮小した。前月高騰した生鮮野菜の価格が落ち着いた。生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は0.7%下落した。

(和田崇彦 編集:田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

原油先物は上昇、米貿易交渉巡る楽観や原油在庫減少で

ワールド

米NSC幹部に鉱業専門家、サプライチェーン強化狙い

ビジネス

ドル145円台へ下落、株高でも円堅調 日銀12月利

ビジネス

印インフォシス、4─6月利益と売上高が予想超え 売
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家安全保障に潜むリスクとは
  • 2
    参院選が引き起こした3つの重たい事実
  • 3
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつものサラダ」に混入していた「おぞましい物体」にネット戦慄
  • 4
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 5
    バスローブを脱ぎ、大胆に胸を「まる出し」...米セレ…
  • 6
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 7
    【クイズ】億万長者が多い国ランキング...1位はアメ…
  • 8
    中国経済「危機」の深層...給与24%カットの国有企業…
  • 9
    トランプ、日本と「史上最大の取引」と発表...相互関…
  • 10
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 4
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 5
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 6
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 7
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 8
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 9
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 10
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中