ニュース速報

ビジネス

前場の日経平均は反落、模様眺めムードで小動きに終始

2021年06月11日(金)12時06分

 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比35円26銭安の2万8923円30銭となり、反落。東京証券取引所で昨年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 11日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比35円26銭安の2万8923円30銭となり、反落。消費者物価指数(CPI)の発表を受けた米国株式市場が堅調だったことが好感されたが、週末とあって模様眺めムードに支配され、全体的に小動きに終始した。

10日の米国株式市場は、S&P総合500種指数が終値で最高値を更新。朝方発表されたCPIを受け、インフレの高進が一過性にとどまるとの見方が広がり、主要株価3指数はいずれも上昇した。

前月比のCPIの伸びが鈍化したことで米10年債利回りが1.4%台前半まで低下。これが手掛かりとなって日本株も比較的底堅く推移したが、週末であるほか来週もFOMC(連邦公開市場委員会)など重要イベントを多数控えるため、上値に対して慎重な動きとなった。

朝方は、メジャーSQ(特別清算指数)が算出され、市場推定のSQ値は2万9046円40銭。「テクニカル面ではこれを上回るかどうかが注目される」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声も聞かれたが、その後、一時的に上回る場面もあったことでSQ値は「幻の高値」にならなかった。

市場では「来週もイベントが多いため、しばらく方向性の乏しい動きが続きそうだ。そうした中、エーザイのように材料が出た銘柄を中心に、個別に物色する展開が続くとみられる」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)との声も聞かれる。

TOPIXは0.27%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆7721億7300万円となった。東証33業種では、海運業、医薬品などが上昇し、空運業、その他金融、不動産業などの値下がりが目立つ。

個別では、東京エレクトロンなど半導体関連株が物色されたほか、日本郵船などの海運株もしっかり。自社株買い発表の日本郵政も高く、エーザイが上場来高値に顔合わせした。半面、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株が売られ、東芝も下落し、ソフトバンクグループが軟調。トヨタ自動車もさえない。

東証1部の騰落数は、値上がりが881銘柄、値下がりが1197銘柄、変わらずが114銘柄だった。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、朝高後は利益確定 米FOMC前で

ワールド

欧州企業、中国供給網の多角化を加速=商工会議所

ビジネス

午後3時のドルは156円後半で小動き、米FOMC前

ビジネス

アクセンチュア、アンソロピックと提携拡大 従業員A
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 4
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 5
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 6
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中