ニュース速報

ビジネス

米与野党トップが柔軟姿勢、超党派のインフラ投資計画

2021年06月11日(金)05時21分

米上院共和党トップのマコネル院内総務が大型インフラ投資計画を巡り、超党派グループが調整を進める案に「オープン」と、同党のコリンズ議員が10日明らかにした。写真はマコネル院内総務。8日撮影(2021年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[ワシントン 10日 ロイター] - 米上院の超党派グループが調整を進める大型インフラ投資計画を巡る話し合いは、民主・共和両党の上院トップらが柔軟な姿勢を示すなど、一定の進展が見られた。しかしなお合意には至っていない。

民主党のシューマー院内総務は超党派案にオープンとした上で「口頭でしか中身を聞かされておらず、明文化したものを見たい」と表明。同時に与野党の連携とは別に、財政調整措置(リコンシリエーション)を活用し、単純過半数で法案を通過させる道も残していると強調した。

こうした中、上院共和党トップのマコネル院内総務は9日夜、超党派案を取りまとめている共和党の上院議員らと会合。コリンズ議員はロイターに対し「良い会合だった。マコネル氏は(賛成反対)いずれの方向にもコミットしなかったものの、超党派の計画に耳を傾けた」と明らかにした。

マコネル氏はFOXニュースに対し「超党派および政権との協議は継続している」とし、「われわれは主要なインフラ投資計画を巡り超党派の合意にこぎ着けることを諦めていない」と語った。

その後、超党派議員らの間で暫定合意に達したとの報告は受けていないとした上で「私の知る限り、協議はまだ継続している」と話した。

共和党のロムニー議員は、全体の支出額について「大まかな合意」はあるものの、具体的には決まっていないと指摘。財源についてはガソリン税を物価上昇に連動させて賄う案などが検討されているとした。

バイデン大統領は8日、インフラ投資を巡る上院共和党グループとの交渉が行き詰まったことを受け、協議を打ち切り、超党派グループに働き掛ける方針に転換。超党派の上院議員グループはインフラ投資計画に増税案を盛り込まない方向で調整している。

ホワイトハウスのベディングフィールド広報部長はCNNに対し、「多くの点で進展している」とし、合意に向けて明るい見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国がカナダの選挙に執拗に介入、情報機関が警告

ワールド

英国境管理システムに一時障害、技術的な問題で 空港

ワールド

台湾軍、新総統就任前後の中国の動きに備え

ビジネス

英アストラゼネカが新型コロナワクチン回収開始、需要
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    「真の脅威」は中国の大きすぎる「その野心」

  • 5

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 6

    デモを強制排除した米名門コロンビア大学の無分別...…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 9

    中国軍機がオーストラリア軍ヘリを妨害 豪国防相「…

  • 10

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 9

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 10

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中