ニュース速報

ビジネス

中期的なインフレ見通し、さほど懸念せず=ハスケル英中銀委員

2021年05月13日(木)08時09分

 5月12日、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)金融政策委員会のハスケル委員(写真)は英国の中期的なインフレ見通しについてあまり懸念していないとした上で、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)による生産能力への影響を注視する姿勢を示した。ロンドンで2018年5月撮影。提供写真(2021年 ロイター)

[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)金融政策委員会のハスケル委員は12日、英国の中期的なインフレ見通しについてあまり懸念していないとした上で、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)による生産能力への影響を注視する姿勢を示した。

英中銀は先週、インフレ率が2021年末に現在の0.7%から2.5%を上回る水準に上昇した後、22年には中銀目標の2%に戻るとの見通しを示した。

ハスケル委員は、ダートマス大学タックビジネススクール主催のオンラインパネル討論会で「インフレについてそれほど懸念していない」と述べた。

英中銀は新型コロナ関連規制の緩和による経済再開に伴い、景気が急速に回復すると予想しており、サプライチェーンの障害や原油価格の上昇、ベース効果で短期的にインフレ圧力が高まるとみている。

ハスケル委員は「今後、記録的な数字が多く出てくるだろう」と指摘。その上で「それよりもっと注目しなければならないインフレにとって重要なことは、中期的な影響がどうなるのか、特に経済に多くの傷跡が残っていないかどうかだ」と語った。

同委員は「供給サイドの能力が大幅に損なわれ、景気が過熱した場合は問題になる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中