ニュース速報

ビジネス

中国、反トラスト問題で海外当局との連携望む=人民銀副総裁

2021年01月28日(木)13時44分

 1月28日、中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は、英紙フィナンシャル・タイムズへの寄稿で、中国の規制当局は反トラスト(独占禁止)の問題で海外当局との連携を強化することを望んでいると表明した。写真は北京で2016年1月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[上海 28日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は、英紙フィナンシャル・タイムズへの寄稿で、中国の規制当局は反トラスト(独占禁止)の問題で海外当局との連携を強化することを望んでいると表明した。

フィンテック分野の規制が効果的かつ適度な内容となり、国境を越える規制逃れや影響波及を防ぐものになるよう当局として取り組みたいとの考えを示した。

フィンテックは本質的に金融業だとし、「同業には同じルールを」という原則が適用されるべきだとも指摘した。

その上で「会社の形態ではなく本質を重視する規制が必要だ。企業ルール・基準を規制と整合させ、規制逃れを防ぐのが狙いだ」とした。

中国はここ数カ月間に、金融サービスに参入するテクノロジー大手を中心に締め付けを強めており、独占禁止に関する新たな規則や指針を策定するなど、これまでの放任的なアプローチを転換している。

潘副総裁は、中国当局は規制の不備に対応しており、ネットビジネスがもたらす金融リスクの抑制に取り組んでいると強調。他の事業で稼いだ利益を用いて不公正にフィンテック市場のシェアを獲得する一部大手企業の慣行は世界的な問題だとも指摘した。

また「われわれが適切な監督、平等なアクセス、公正な競争を貫けば、フィンテックは資本拡大と革新、公共の利益のバランスをとり、良い目的で技術を開発する形で発展するだろう」とした上で、「容易な作業ではない。懸命に努力し、協力する必要がある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EU首脳会議、ロシア凍結資産の活用協議 ベルギーな

ワールド

TikTok米事業、米投資家主導の企業連合に売却へ

ワールド

マクロスコープ:高市首相が気を揉む為替動向、政府内

ビジネス

フェデックス9─11月業績は予想上回る、通期利益見
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中