ニュース速報

ビジネス

ダウ177ドル安、銀行・エネルギー株に売り

2021年01月16日(土)07時04分

米国株式市場は下落し、ダウ工業株30種が177ドル値下がりした。写真はニューヨーク証券取引所。2020年10月撮影(2021年 ロイター/Carlo Allegri)

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は下落し、ダウ工業株30種が177ドル値下がりした。決算を発表した大手銀行株が売り込まれたほか、エネルギー株も軟調だった。

S&P500銀行株指数はは3.4%安。最近の急激な伸びの反動が出た可能性もある。JPモルガン・チェースや、シティグループ、ウエルズ・ファーゴの四半期決算は予想を上回った。

ウエルズ・ファーゴは7.8%安、シティは6.9%安と下げが目立った。JPモルガンは1.8%安。

インディペンデント・アライアンス(ノースカロライナ州)の最高投資責任者(CIO)、クリス・ザカレリ氏は「金融やエネルギー株の下げが相場全体の足を引っ張った。今年の相場は金融やエネルギー、素材、工業株がけん引役になるとみられ、こうした株価が値下がりすれば相場の悪材料になる」と指摘した。

バイデン次期大統領は14日、1兆9000億ドル規模の新たな景気対策案を発表。ワクチン接種などの新型コロナウイルス対策に4150億ドルを充てるほか、約1兆ドルを家計支援に振り向ける。国民への現金給付は、前回の景気対策で支給した1人当たり600ドルに加え、さらに1400ドルを盛り込む。失業給付の上乗せは現在の週300ドルから同400ドルに引き上げ、9月まで延長する。

昨年12月の小売売上高は前月比0.7%減と、市場予想の横ばいに反して落ち込みが続いた。新型コロナの感染拡大を抑えるための封鎖措置が改めて導入される中、外食が減ったほか商業施設への客足が遠のいた。

チャールズ・シュワブのチーフ投資ストラテジスト、リズ・アン・ソンダース氏は「投資家心理がこれまで泡立つような高揚感の中で極端に投機的な水準に達していることを考えると、相場が時として自ら下げ始めるのに特定のきっかけは必要ない」と述べた。

リフィニティブのデータによると、S&P500企業の昨年第4・四半期の収益は9.5%減少する見込み。また今年第1・四半期は16.4%増加するとみられている。

石油大手エクソンモービルは4.8%安。同社が保有する南部パーミアンのシェール資産が過大評価されているとの告発を受け、証券取引委員会(SEC)が調査を開始した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.20対1の比率で上回った。ナスダックでは2.24対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は141億2000万株。直近20営業日の平均は127億6000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 30814.26 -177.26 -0.57 30926.7 30941.9 30612.6

7 8 7

前営業日終値 30991.52

ナスダック総合 12998.50 -114.14 -0.87 13099.9 13139.8 12949.7

0 3 6

前営業日終値 13112.64

S&P総合500種 3768.25 -27.29 -0.72 3788.73 3788.73 3749.62

前営業日終値 3795.54

ダウ輸送株20種 12946.28 -166.83 -1.27

ダウ公共株15種 861.09 +9.83 +1.15

フィラデルフィア半導体 2992.77 -62.87 -2.06

VIX指数 24.34 +1.09 +4.69

S&P一般消費財 1327.14 -10.09 -0.75

S&P素材 474.04 -7.03 -1.46

S&P工業 751.10 -9.70 -1.27

S&P主要消費財 675.75 -2.76 -0.41

S&P金融 513.38 -9.39 -1.80

S&P不動産 226.20 +3.26 +1.46

S&Pエネルギー 322.58 -13.56 -4.03

S&Pヘルスケア 1363.26 +4.35 +0.32

S&P通信サービス 213.44 +0.32 +0.15

S&P情報技術 2240.95 -22.03 -0.97

S&P公益事業 320.35 +3.06 +0.97

NYSE出来高 12.88億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 28350 - 110 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 28320 - 140 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国軍が台湾周辺で実弾射撃訓練、封鎖想定 過去最大

ワールド

韓国大統領、1月4ー7日に訪中 習主席とサプライチ

ビジネス

米シティ、ロシア部門売却を取締役会が承認 損失12

ワールド

マレーシア野党連合、ヤシン元首相がトップ辞任へ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 5
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中