ニュース速報

ビジネス

米ISM非製造業指数、7月は16カ月ぶり高水準

2020年08月06日(木)02時42分

米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合指数(NMI)は58.1となり、2019年3月以来16カ月ぶりの高水準を付けた。ニュージャージー州ノースブランズウィックで7月撮影(2020年 ロイター/Eduardo Munoz)

[ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合指数(NMI)は58.1となり、2019年3月以来、16カ月ぶりの高水準を付けた。市場予想は55.0だった。

新規受注指数が過去最高水準に達した。一方、雇用指数は低下し、新型コロナウイルスの感染件数が全国的に増える中、労働市場の持ち直しが揺らいでいるとする見方を後押しした。

6月のNMIは57.1だった。4月は41.8と、09年3月以来の低水準を付けていた。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。サービス業は米経済の3分の2以上を占める。

ISMは、引き続き企業はパンデミック(世界的大流行)を懸念しているが、「経済や景況感についてはおおむね楽観的」と指摘。ただ影響が異なるため、業界によってセンチメントにばらつきがあるとした。

ISMが3日に発表した7月の製造業景気指数は16カ月ぶりの高水準を付けた。一方、週間失業保険申請件数など即時性がある統計は、事業再開とともに5月に始まった景気回復が鈍化していることを示唆している。

人口が多い南部や西部を中心に新型コロナの感染件数は急増しており、被害が大きい地域は当局が事業を再停止するか経済活動再開の動きを止めた。週間失業保険申請件数は2週連続で増えている。7月上旬時点で、最低3020万人が失業手当を受けていた。

7月のNMIの内訳は、新規受注指数が67.7と、過去最高水準を付けた。6月は61.6だった。

受注残も上昇した。一方、輸出受注指数は低下した。

雇用指数は42.1と、6月の43.1から低下。低下は5カ月連続。失業保険申請件数が最近増えていることと一致する内容だ。これはまた、7月の雇用者数の伸びが鈍化するとの見方を後押しする。

ロイターのエコノミスト調査によると、7月の非農業部門の雇用者数は160万人増える見込みだ。6月は480万人増と、過去最高の伸びを記録した。市場が注目する7月の雇用統計は7日に公表される。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中