ニュース速報

ビジネス

英消費者、コロナ封鎖下で借金返済優先 住宅ローン承認件数は最低

2020年06月02日(火)19時29分

 6月2日、イングランド銀行(英中銀)のデータによると、4月の住宅ローン承認件数は現行方式の統計を取り始めた1997年10月以来、最低となった。写真はノッティングヒルの住宅街。2013年10月撮影(2020年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 2日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のデータによると、4月の住宅ローン承認件数は現行方式の統計を取り始めた1997年10月以来、最低となった。新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン(都市封鎖)下で消費者はローンの返済を急ぎ、返済額は最高を記録した。

4月の住宅ローン承認件数は1万5848件。前月から急減していた3月(5万6136件)からさらに減少した。

消費者向け融資は差し引き73億9900万ポンド(92億8000万ドル)が返済された。消費者向け融資は前年比0.4%減で2012年8月以来の大幅な減少となった。

英住宅金融会社ネーションワイドが2日発表した5月の住宅価格は前月比1.7%低下と、2009年2月以降で最大の低下を記録した。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、トマス・プー氏は、「5月もロックダウンが一部緩和されただけだったことを考えると、家計は貯蓄を続け、企業はさらに借り入れをしたとみられる」と指摘。「家計のバランスシートが盤石になれば、ロックダウン解除を受けて消費を再開する態勢が整うことになる。とはいえ、家計の貯蓄は当面、高止まりすると予想する」と述べた。

英中銀のデータによると、4月の法人向け融資は132億3800万ポンド。政府の新型コロナ対策を利用して急増した前月からは約200億ポンド減少したが、なお過去の平均を上回っている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英財務相が予算案発表、増税260億ポンド超 財政余

ワールド

アングル:ウクライナ和平案に与党内で厳しい声、トラ

ワールド

中国、米国の中米国民ビザ制限を非難 「国連憲章に違

ビジネス

カレンダー市中国債170兆円台後半へ、2年・5年債
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 5
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業…
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 9
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中