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米MMFは1―3月の資金流入が過去最大規模、株式や債券からシフト
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 今年1─3月に米国のマネー・マーケット・ファンド(MMF)への資金流入が過去最大規模になった見込みであることが、EPFRグローバルのデータで分かった。
年初から30日までにMMFに流入した金額は6768億7000万ドル。一方で株式ファンドからは同期間に284億7000万ドル、債券ファンドからは338億9000万ドルがそれぞれ流出した。
こうした動きは、新型コロナウイルスの大流行が経済に及ぼす悪影響への懸念から、投資家が株式や、米国債のような安全資産の一部さえも換金化していることを表している。
CFRAの上場投資信託(ETF)・ミューチュアルファンド調査ディレクター、トッド・ローゼンブルース氏は、投資家は「様子見姿勢を強めている」と指摘。投資資金のみならず、自分たちの生活費を確保できるように、彼らがいったん手を止めたいと考えるのは当然だと説明した。
株式ファンドからの資金流出は6四半期連続だが、今回の流出額は前期を下回りそうだ。逆に債券ファンドからの流出額は2018年第4・四半期以降で最大となる。
ただEPFRによると、債券ファンドの中でも長期の投資適格社債ファンドと、短期の政府債ファンドは差し引きで資金が流入した。
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのSPDRアメリカズ・リサーチを統括するマシュー・バルトリニ氏は、3月1日─30日に短期政府債ファンドには180億ドルが流入したと述べ、現在のように不確実性が大きい局面ではデュレーションがリスクになる以上、現金にほぼ等しい超短期債に資金が集まるのは不思議ではないと付け加えた。