ニュース速報

ビジネス

米MMFは1―3月の資金流入が過去最大規模、株式や債券からシフト

2020年04月02日(木)08時21分

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 今年1─3月に米国のマネー・マーケット・ファンド(MMF)への資金流入が過去最大規模になった見込みであることが、EPFRグローバルのデータで分かった。

年初から30日までにMMFに流入した金額は6768億7000万ドル。一方で株式ファンドからは同期間に284億7000万ドル、債券ファンドからは338億9000万ドルがそれぞれ流出した。

こうした動きは、新型コロナウイルスの大流行が経済に及ぼす悪影響への懸念から、投資家が株式や、米国債のような安全資産の一部さえも換金化していることを表している。

CFRAの上場投資信託(ETF)・ミューチュアルファンド調査ディレクター、トッド・ローゼンブルース氏は、投資家は「様子見姿勢を強めている」と指摘。投資資金のみならず、自分たちの生活費を確保できるように、彼らがいったん手を止めたいと考えるのは当然だと説明した。

株式ファンドからの資金流出は6四半期連続だが、今回の流出額は前期を下回りそうだ。逆に債券ファンドからの流出額は2018年第4・四半期以降で最大となる。

ただEPFRによると、債券ファンドの中でも長期の投資適格社債ファンドと、短期の政府債ファンドは差し引きで資金が流入した。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのSPDRアメリカズ・リサーチを統括するマシュー・バルトリニ氏は、3月1日─30日に短期政府債ファンドには180億ドルが流入したと述べ、現在のように不確実性が大きい局面ではデュレーションがリスクになる以上、現金にほぼ等しい超短期債に資金が集まるのは不思議ではないと付け加えた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

東京ガス、アラスカ州のLNG調達に関心表明 

ワールド

米、ガザへの新たな援助物資供給方法の提案を検討

ワールド

中国の金融政策枠組み、AI影響下でも不変=人民銀顧

ビジネス

キリンHD、バーボンブランド「フォアローゼズ」売却
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 3
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 7
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 10
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中