ニュース速報

ビジネス

英就業者数、10─12月も力強い伸び 賃金は減速

2020年02月19日(水)04時01分

 2月18日、英国立統計局(ONS)によると、2019年10━12月の就業者数は再び増加し、12月の総選挙を控えて景気が全般に減速するなか、労働市場は堅調だったことを示した。写真はロンドンの職業安定所の前を歩く女性。2011年8月撮影(2020年 ロイター/Suzanne Plunkett)

[ロンドン 18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)によると、2019年10━12月の就業者数は再び増加し、12月の総選挙を控えて景気が全般に減速するなか、労働市場は堅調だったことを示した。

10─12月の就業者数は18万人増加し3293万4000人。ロイターがまとめたエコノミスト予想の上限を上回った。

増加分の大半はフルタイム雇用で、個人事業主も大幅に増えた。

失業者数は1万6000人減少し129万人。失業率は3.8%で、1975年1月までの3カ月間以来の低水準にとどまった。

雇用主が採用意欲を高めているようで、19年11月─20年1月の求人数は81万人と19年9月までの3カ月間以来の高水準を記録した。

英商業会議所のエコノミクス部門責任者、スレン・ティル氏は「雇用市場は著しく堅調に推移している。英経済は昨年末に失速したにも関わらず、雇用水準は上昇している」と指摘。一方で「ヘッドラインの数値は堅調だが、根本的な問題が隠されている。長引く経済の不確実性によって、企業は長期的な投資を行うのではなく、注文を満たすために従業員を雇っている」と述べた。

第4・四半期(10─12月)の時間あたり生産性は前期比0.3%上昇。前年比は0.3%上昇で2018年第2・四半期以来の高い伸びだった。

ただONSの統計分析官は「より長期的にみて、生産性の伸びは2008─09年の景気悪化前を依然大きく下回る」と指摘した。

ジョンソン首相は、英国が欧州連合(EU)を離脱した後の激変緩和措置として今年末まで設定されている移行期間を延長しない考え。このため雇用主の間では、今年、離脱を巡る不確実性が再び高まる可能性があるとの懸念がくすぶっている。

賃金も減速傾向が続いている。

10─12月の賃金(ボーナスを含む)は前年比2.9%上昇と2018年8月までの3カ月間以来の鈍い伸びにとどまった。エコノミストの予想は3.0%上昇だった。

ボーナスを除いた通常賃金も前年比3.2%上昇と2018年第3・四半期以来の弱い伸びだった。エコノミストの予想は3.3%上昇。

ONSの統計分析官は「通常賃金の伸びは、実質ベースでようやく2008年初頭の水準を超えたが、ボーナスを含めた賃金は景気悪化前のピークを下回っている」と指摘した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-米FRB、年内1─2回の利下げ

ワールド

北朝鮮、2月下旬に党大会開催 5年に1度の重要会議

ビジネス

米紙ワシントン・ポスト発行人が退任、大規模人員削減

ワールド

衆院選きょう投開票、自民が終盤まで優勢 無党派層で
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本版独占試写会 60名様ご招待
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 6
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 7
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 8
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 9
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中