ニュース速報

ビジネス

ドルが対ユーロで上昇、ECB決定受け高=NY市場

2020年01月24日(金)07時25分

 1月23日、ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで上昇。2017年撮影(2020年 ロイター/Thomas White)

[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで上昇。欧州中央銀行(ECB)が同日の定例理事会で主要政策金利を据え置くとともに、物価目標を含む政策戦略の検証を開始したと明らかにしたことを受けた動き。

ラガルド総裁は理事会後の会見で、インフレ目標の検証を巡り「くまなく精査していく。物価の計測方法に関しては検討が必要だ」と語った。

シリコンバレー銀のシニア為替トレーダー、ミン・トラング氏は「ラガルド総裁の発言は、インフレ押し上げに向けて過去10年駆使されてきた政策ツールの効果がないかどうかを検証することを意味している」と述べた。

アクション・エコノミクスの欧州経済ディレクター、ナターシャ・ゲワルティグ氏は「ECBによる政策とガイダンス維持は、リスクがなお下方に傾く中、引き続きマイナス金利環境が正当化され、ECBが必要に応じあらゆる措置を調整する用意があることを明示した」と述べた。

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.32%安の1.1055ドル。一時、昨年12月2日以来の安値となる1.1037ドルを付ける場面もあった。

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への懸念から、安全資産とされる円は上昇。一方、人民元は下落した。

ドル/円は0.32%安の109.48円。

ドル/オフショア人民元は0.28%高の6.9277元。しかし人民元の下げは比較的限定的で、市場参加者が新型肺炎を巡りパニックを起こしていない様子を示唆した。

中国河北省の保健当局によると、新型肺炎で80歳の患者が22日に死亡。新型コロナウイルスが検出された湖北省以外では初の死者となる。中国国内での死者数はこれで18人目。

世界保健機関(WHO)はこの日開いた緊急委員会で「国際的な公衆衛生上の緊急事態と判断するには時期尚早」との判断を下しつつも、情勢を緊密に注視しているとした。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ関税、牛肉・コーヒーなどの食品除外 インフ

ワールド

ネタニヤフ氏、パレスチナ国家への反対強調 極右から

ワールド

ロシアとビジネスを行う国に制裁、共和党が法案準備=

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、5万円割り込み足元400
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 3
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中