ニュース速報

ビジネス

中国、2014─18年成長率を上方改定 GDP倍増目標の達成容易に

2020年01月20日(月)18時49分

 1月20日、中国国家統計局は2014年から18年の各年の成長率を0.1%ポイント上方修正した。写真は北京の中心部にかかる高架。1月17日撮影(2020年 ロイター/Jason Lee)

[北京 20日 ロイター] - 中国国家統計局は、2014年から18年の各年の成長率を0.1%ポイント上方修正した。これにより、2020年の経済規模を10年の倍にするという目標を達成しやすくなった。

国家統計局が4日に発表したデータによると、14年から18年の国内総生産(GDP)伸び率はそれぞれ7.4%(従来は7.3%)、7.0%(従来は6.9%)、6.8%(従来は6.7%)、6.9%(従来は6.8%)、6.7%(従来は6.6%)に0.1%ポイント上方改定された。

改定値を使ったロイターの試算では、20年の実質GDP伸び率が少なくとも5.6%であれば、GDP倍増目標を達成できる。アナリストも同様の試算をしている。

野村のアナリストノートは「この改定で中国政府は20年の成長目標設定で幾分柔軟性を確保でき、システミックリスクを急速に高めかねない追加の大規模刺激策の導入を回避できる」と指摘した。

2019年の成長率は、米国との貿易戦争の影響で6.1%と約30年ぶりの低成長となった。

関係筋の情報では、中国政府は昨年6─6.5%だった成長目標を今年は6%程度に引き下げる計画という。主要な経済目標は3月に発表されることになっている。

以下は国家統計局が発表した改定値。

Year Q1(adjustment) Q2(adjustment) Q3(adjustment) Q4(adjustment) Full-year(adjustment)

2014 7.5%(+0.1) 7.6%(+0.1) 7.2%(+0.1) 7.3%(+0.1) 7.4%(+0.1)

2015 7.1%(+0.1) 7.1%(+0.1) 7.0%(+0.1) 6.9%(+0.1) 7.0%(+0.1)

2016 6.9%(+0.2) 6.8%(+0.1) 6.8%(+0.1) 6.9%(+0.1) 6.8%(+0.1)

2017 7.0%(+0.2) 7.0%(+0.2) 6.9%(+0.2) 6.8%(+0.1) 6.9%(+0.1)

2018 6.9%(+0.1) 6.9%(+0.2) 6.7%(+0.2) 6.5%(+0.1) 6.7%(+0.1)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪GDP、第3四半期は前年比+2.1% 2年ぶりの

ビジネス

豪GDP、第3四半期は前年比+2.1% 2年ぶりの

ワールド

インドのサービスPMI、11月は59.8に上昇 輸

ワールド

タイCPI、11月は前年比0.49%下落 8カ月連
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 3
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 4
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 5
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 8
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 9
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 10
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中