ニュース速報

ビジネス

米シティ、第4四半期収益は予想上回る カードや債券取引好調

2020年01月15日(水)07時59分

米金融大手シティグループが14日発表した第4・四半期決算は、クレジットカード事業の伸びやトレーディング収入が増え、市場予想を上回った。カナダ・トロントで2017年10月撮影(2020年 ロイター/CHRIS HELGREN)

[14日 ロイター] - 米金融大手シティグループが14日発表した第4・四半期決算は、好調なクレジットカード事業とトレーディング収入の大幅増が寄与し、利益が市場予想を上回った。

クレジットカード事業の収入は前年比10%伸び、2四半期連続で2桁の伸びとなった。

昨年第4・四半期の市場が安定的だったことを背景に、トレーディング部門の収入は約31%増加。特に債券取引関連の収入が49%の大幅な伸びを記録した。一方、株式取引はデリバティブ関連がさえず、23%減と低迷した。

この日決算を発表した競合のJPモルガン・チェースもトレーディング部門の収入が増加した。[nL4N29J3KE]

普通株主帰属の純利益は49億8000万ドル(1株当たり2.15ドル)で、前年同期の43億1000万ドル(同1.64ドル)を上回った。

税優遇を除くと、1株当たり利益は1.90ドルだった。

収入は7%増の183億8000万ドル。

リフィニティブのアナリスト予想では、1株利益は1.84ドル、収入は178億6000万ドルと見込まれていた。

利益率の指標となる有形自己資本利益率(ROTCE)は12.1%と、19年目標である12%を達成した。

ただ、2020年のROTCEの目標は従来の13.5%から12━13%のレンジに引き下げた。

シティのマーク・ メイソン最高財務責任者(CFO)は電話会見で、金利低下や世界経済の鈍化などの要因で収益を取り巻く環境が変化したと説明した。

企業の景況感の改善を背景に、12月末のローン残高と預金残高は為替変動を除いたベースでそれぞれ2%と6%増えた。

貸出金利と預金金利の差である利ざやによる純金利収入は1%の増加を確保。競合するJPモルガンとウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)では減少した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:失言や違法捜査、米司法省でミス連鎖 トラ

ワールド

アングル:反攻強めるミャンマー国軍、徴兵制やドロー

ビジネス

NY外為市場=円急落、日銀が追加利上げ明確に示さず

ビジネス

米国株式市場=続伸、ハイテク株高が消費関連の下落を
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 9
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中