ニュース速報

ビジネス

ドル、今後も最大の準備通貨 ユーロ・元の比率上昇へ=UBS

2019年10月16日(水)19時48分

10月16日、UBSはドルが今後25年間、最大の準備通貨としての地位を維持するとの調査結果を公表した。写真は各国紙幣。北京で2016年1月撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - UBSは16日、ドルが今後25年間、最大の準備通貨としての地位を維持するとの調査結果を公表した。ユーロと人民元も、世界の外貨準備に占める比率が緩やかに上昇する見通しという。

調査は主要国中銀など公的機関を対象に実施した。

国際通貨基金(IMF)によると、世界の外貨準備に占めるドルの比率は、現在60─65%前後。ユーロは20%前後、元は2%前後となっている。

リポートの作成に関わったUBSアセット・マネジメントの戦略・助言(グローバル・ソブリン市場)担当トップ、Massimiliano Castelli氏は15日、ロイターに対し、中銀がユーロや元などへの外貨準備の分散を望むため、今後20年間でドルの比率がやや低下する可能性があると指摘。

「25年後には、ドル・ユーロ・元が3大通貨となっているだろう」とし「外貨準備に占めるドルの比率は過去25年間、60─65%の間で揺れている。今後、ドルの比率が50%、ユーロの比率が20─25%、元の比率が5─10%となり、元が第3の準備通貨となると予想できない理由はない」と述べた。

UBSはリポートで、ドルが引き続き「究極の安全通貨」としての地位を維持し、世界的にリスクが高まった場合、米国債に資金が流入するとの見方を示した。

またドルには物価と金利の世界的なアンカーとしての役割があるとも指摘。各国は貿易や借り入れを通じて、ドルへのエクスポージャーが大きくなっており、中銀は過剰なドル資産を保有せざるを得ないと分析している。

人民元については、米中貿易戦争が起きているが、中銀の間で元の保有に対する関心は薄れていないと指摘。ただ、中国経済を取り巻く不透明感を踏まえると、この問題が外貨準備に占める元の比率上昇の重しになる公算が大きいと指摘した。

人民元の長期的な配分目標については、中銀の運用担当者から平均で4.2%との回答があった。

Castelli氏は、元の大きな魅力として、高い利回りや、中国が債券など金融市場の開放を進めていることを挙げた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 5
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 6
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」…
  • 7
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    鉛筆やフォークを持てない、1人でトイレにも行けない…
  • 10
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 9
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 10
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中