ニュース速報

ビジネス

新年控え「タックスロス・セリング」出やすく=今週の米株式市場

2017年12月11日(月)06時41分

 12月8日、11日から始まる米株式市場では、新年を控えて「タックスロス・セリング」が出やすくなりそうだ。ニューヨーク証券取引所で5日撮影(2017年 ロイター/Lucas Jackson)

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 11日から始まる米株式市場では、新年を控えて「タックスロス・セリング」が出やすくなりそうだ。今年に入ってからさえない値動きとなっていた株式が回復する見込みは薄い。

タックスロス・セリングは含み損が出ている株式を売ってキャピタル・ゲイン税の負担を減らしたり、なくしたりするための節税戦略。「毎年12月の慣行」(市場関係者)だ。

2016年をみると、S&P総合500種<.SPX>構成銘柄の中で同年に入ってから下げがきつかった株式には12月に売りがかさんだ。旅行サイト大手トリップアドバイザーは月間で4%値を下げ、16年通年の下落率は約46%となった。医薬品会社バーテックス・ファーマシューティカルズは12月に約10%安となり、通年の下落率は41.5%に達した。

こうした売りは市場関係者が「1月効果」と呼ぶ事象をしばしばもたらす。これは小型株を中心とする株式が12月に節税目的とみられる売りにさらされた後、年明け1月に反発することを指す。

実際、今年1月にはトリップアドバイザーが月間ベースで14.1%高、バーテックスが16.6%高となった。

しかし、こうした買いのチャンスをもたらしそうな株式を割り出すのは一段と困難になっている。

タックスロス・セリングが12月に発生するとは限らなくなってきているためで、データトレック・リサーチ(ニューヨーク)の共同創業者ニコラス・コラス氏は「タックスロス・セリングは年末商戦のようなもので、年々時期が前倒しされるようになっている」と指摘する。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米銀のSRF借り入れ、15日は15億ドル 納税や国

ワールド

中国、南シナ海でフィリピン船に放水砲

ワールド

スリランカ、26年は6%成長目標 今年は予算遅延で

ビジネス

ノジマ、10月10日を基準日に1対3の株式分割を実
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中