ニュース速報

ドイツ東部のユダヤ教施設近くで乱射、2人死亡 犯人が動画投稿

2019年10月10日(木)13時13分

[ベルリン/ハレ(ドイツ) 9日 ロイター] - ドイツ東部ハレのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)付近で9日、乱射事件があり、2人が死亡した。実行犯の男は犯行の様子をインターネットのサイトで生中継した。

複数の現地メディアによると、単独犯による犯行とみられる。犯人はシナゴーグ付近で女性を射殺、近くにあるトルコ系飲食店でも乱射し、男性を殺害した。この日はユダヤ暦の「贖罪(しょくざい)の日(ヨム・キプール)」で、1年で最も神聖な日とされる。

警察は1人を拘束したと発表。独誌シュピーゲルやフォークスの電子版によると、拘束されたのは27歳のドイツ人男性。

米アマゾンのゲーム実況サイト「ツイッチ」で生中継された動画では、坊主頭の若い男性がたどたどしい英語で「ホロコーストは決して起きていないと私は思う。フェミニズムは西側諸国での出生率低下の原因だ」と語る姿が映っている。最後は「これら問題の根本原因はユダヤ人だ」と述べてから乱射を開始した。

アマゾンの広報担当者は、ツイッチが「緊急に同コンテンツを削除しており、この忌まわしい行為を投稿あるいは再投稿しているいかなるアカウントも恒久的に停止する」と表明した。

ロイターは複数のサイトで動画のコピーやリンクが投稿されているのを見つけた。

動画によると、犯人はシナゴーグまで車を運転し、扉が閉まっていたため押し入ろうとしたができなかった。その後、近くにいた通行人の女性に向けて何度か銃を発砲した。

付近のトルコ系飲食店には爆発物を投げ入れた上で乱射したことが従業員の話で明らかになった。

メルケル独首相の報道官は「いかなる形の反ユダヤ主義にも反対すべきだ」とツイッターに投稿。メルケル首相はベルリンのシナゴーグを訪れた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ」が物議...SNSで賛否続出
  • 3
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ「日本のお笑い」に挑むのか?
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 8
    高市首相の「台湾有事」発言、経済への本当の影響度.…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    中国人爆買いが転機、今後は「売り手化」のリスク...…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中