ニュース速報

機械受注底堅く、4-6月は11年ぶりの高水準 7-9月は反動減

2019年08月20日(火)18時24分

[東京 14日 ロイター] - 内閣府が14日に発表した6月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、4-6月期が7.5%増と6年ぶりの高い伸びとなり、受注額は11年ぶりの高水準を記録。鉄道車両をはじめ、電機や情報通信からの受注が押し上げた。7-9月期は大型案件のはく落で民需全体で反動減となるなか、貿易摩擦の影響が懸念される製造業は2期連続増加見通しで、今のところ影響は限定的だ。

6月単月では製造業が前月比1.7%減少したものの、非製造業が30.5%増と大幅増加。運輸業からの鉄道車両が押し上げたほか、電機や情報通信機械からの受注も伸びた。

この結果4─6月期では7.5%増となり、3期ぶりに増加に転じた。当初見通しがかなり強気の前期比15.7%増だったこともあって、これを下回ったものの、伸び率は13年4-6月期以来の6年ぶりの高い伸び、受注額水準も08年4-6月期以来11年ぶりの高い水準。

外需は4─6月期は前期比14.6%減となり、前期に続き2桁減となった。国内企業にとって米中摩擦に伴う世界的な需要の停滞への警戒は強そうだ。

新たに発表された7-9月の見通しは前期比6.1%減と再び減少に転じた。製造業は同2.8%増と引き続き増加を保つ見通しの一方で、非製造業での12.5%減が足を引っ張った。内閣府では鉄道車両のはく落による反動減が大きいとみており、機械受注の判断を「持ち直しの動きがみられる」から変えていない。

外需も7-9月期は同16.5%増と3期ぶりに増加に転じる見通し。

*見出しを修正して再送します。

(中川泉 グラフ作成:内田慎一 編集:平田紀之)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

8月米卸売在庫横ばい、自動車などの耐久財が増加

ビジネス

10月米CPI発表取りやめ、11月分は12月18日

ビジネス

ミランFRB理事、12月に0.25%利下げ支持 ぎ

ワールド

欧州委、イタリアの買収規制に懸念表明 EU法違反の
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 3
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体制で世界の海洋秩序を塗り替えられる?
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 7
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 8
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中