ニュース速報

日経平均は大幅続落、企業業績への警戒感強まる 一時2万1000円割れ

2019年07月18日(木)15時44分

[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に3日続落。終値は422円安だった。取引時間中には一時6月18日以来1カ月ぶりに節目の2万1000円を割り込んだ。前日の米国株安や円高が嫌気され、朝方から幅広い業種で売りが先行。決算発表の本格化を前に企業業績への警戒感も強まり、主力大型株に国内外の機関投資家からポジション調整売りが出た。取引時間中に円高が進行すると、為替に連動する短期筋の先物売りが出て下げ幅を拡大した。

米国の7月利下げ期待がドル安/円高要因となっている。6月雇用統計の力強い内容を受けて低下した0.5%利下げの確率が、米中貿易摩擦を巡る懸念やさえない住宅関連指標などをみて再び上昇。CMEグループのフェドウォッチによると、金利先物が織り込む利下げ確率は、0.25%利下げが61%、0.5%利下げが39%となっている。

一方、安川電機<6506.T>の低調な決算に続き、前日にはNOK<7240.T>が2020年3月期業績予想を下方修正。また、キヤノン<7751.T>の業績下振れ観測報道などが出て、今後の決算発表シーズンに向け下方修正が相次ぐのではとの警戒感が市場に広がった。

TOPIXは2.11%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆1777億円だった。東証33業種すべてが値下がりする全面安商状で、石油・石炭、倉庫・運輸関連、鉱業などが値下がり率上位となった。市場では「これまでパフォーマンスが良かった大型株に利益確定売りが目立つ。テクニカル的に上値が重かったタイミングで決算悪の観測が広がり、売りが加速した。相場のトレンドが転換した印象だ」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、曙ブレーキ工業<7238.T>は急反発。同社が経営再建を加速するため、東京の企業再生ファンドから出資を受ける方針を固めた、とNHKが伝えたことが材料視された。今後、役員の派遣を受け入れるなど、ファンドの支援を得ながら、欧米にある工場の縮小をはじめとした事業の立て直しを加速するという。曙ブレーキは18日、事業再生に向けた出資受け入れについて、おおむね報道内容の通りと発表している。

東証1部の騰落数は、値上がり55銘柄に対し、値下がりが2075銘柄、変わらずが20銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21046.24 -422.94

寄り付き    21336.80

安値/高値   20993.44─21347.84

TOPIX<.TOPX>

終値       1534.27 -33.14

寄り付き     1557.65

安値/高値    1531.31─1558.66

東証出来高(万株) 128872

東証売買代金(億円) 21777.2

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエル・イラン停戦支持 核合意再交渉

ワールド

マスク氏、トランプ氏の歳出法案を再度非難 「新政党

ビジネス

NY外為市場=ドル対ユーロで約4年ぶり安値、米財政

ワールド

米特使「ロシアは時間稼ぎせず停戦を」、3国間協議へ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とんでもないモノ」に仰天
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引き…
  • 8
    飛行機のトイレに入った女性に、乗客みんなが「一斉…
  • 9
    自撮り動画を見て、体の一部に「不自然な変形」を発…
  • 10
    顧客の経営課題に寄り添う──「経営のプロ」の視点を…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中