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EU、離脱後も英国と「緊密なパートナーシップ」構築=声明草案
[ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)首脳は25日に開く英国の離脱を巡る特別首脳会議で、離脱後も英国と「できるだけ緊密なパートナーシップ」を構築する意向を示すことがロイターが入手した声明草案で明らかになった。
英国とEUは22日に英離脱後の関係の大枠を定める「政治宣言」の草案で大筋合意。イベリア半島の南東端にある英領ジブラルタル問題などを巡る交渉はなお決着していないものの、EUは25日に首脳会議を開催する。
同首脳会議で採択される声明の草案は「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とし、欧州議会を含むEUの各機関は「離脱が秩序だったものになるよう、合意を確実に2019年3月30日に発効させるために必要な措置をとる」としている。
EUは漁業問題、環境基準、ジブラルタル問題については別の声明を発表する予定。この声明は英国以外の首脳が採択する。ロイターが前日に入手した草案にはまだジブラルタル問題についての記述はなかった。
1713年に英領となったジブラルタルを巡ってはスペインも領有権を主張。スペインのサンチェス首相が22日に「英国のメイ首相との協議後もわれわれの見解は大きくかけ離れたままだ」とし、「修正がなければ離脱案に反対する」と表明したことを受け、交渉は23日も続けられている。メイ首相の報道官はこの日、メイ首相はジブラルタル問題を巡り引き続きスペイン政府と協議していくとの見解を示した。
サンチェス首相は23日、ジブラルタル問題について、スペイン政府との直接交渉によって将来的に決定されるとの確約はまだ得ていないとした上で「保証がまだ十分でなく離脱案には引き続き反対する。もし合意できれば反対はしない」と述べた。
*内容を追加しました。