【写真特集】引き裂かれた移民家族と写される勇気
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1 13世界報道写真大賞/「ストーリー(北・中米)」部門 『ICEに引き裂かれて』 »Carol Guzy 移民審問後、ICEに拘束されたエクアドル出身の男性にすがりつく娘たち(ニューヨーク、昨年8月26日)。残された家族は経済的苦境と精神的トラウマに直面する。アメリカでは昨年の移民政策転換により、裁判所が強制送還活動の拠点へと変貌。厳格な国境管理と人道的対応の間で国論が二分されている
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2 13「ストーリー(アジア太平洋・オセアニア)」部門 『洪水の中の結婚式』 »Aaron Favila 台風で浸水したフィリピンのバラソアイン教会で結婚式に臨む花嫁(昨年7月22日)。厳しい状況に直面しても揺るがぬ愛と不屈の精神を表す。教会のあるブラカン州は老朽化した排水システム、気候変動などにより、頻繁かつ深刻な洪水の脅威にさらされている
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3 13「単写真(欧州)」部門 『ソーシャルロボットのエマ』 »Paula Hornickel 相手の顔を認識し、会話を記憶するロボット「エマ」と話す介護施設の入居者。彼女は時がたつにつれ、エマとの絆を感じるようになったという(昨年7月3日)。介護者不足と入居者の孤独という2つの危機を抱えるドイツでは、ロボットの試験導入が進んでいる
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4 13「単写真(アジア太平洋・オセアニア)」部門 『絶望の嘆願』 »Tyrone Siu 昨年11月26日に香港で起きた高層住宅火災で、悲痛な叫びを上げる住人のウォン。この直前、建物内に取り残された妻に電話をかけ最期の会話を交わした。168人の死者を出したこの大惨事はたばこの不始末が原因である可能性が高く、建設用ネットなどが延焼を助長したという
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5 13「ストーリー(アフリカ)」部門 『スーダン内戦:囚われた国家』 »Abdulmonam Eassa 戦闘が続くなか、階段を下りていく兵士(24年11月1日)。ジャーナリストの立ち入りが厳しく制限されている前線の様子を捉えた極めてまれな写真だ。23年4月から内戦が続くスーダンでは1300万人以上が避難を余儀なくされ、15万人以上が死亡。「世界最悪の人道危機」とされる事態が長期化している
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6 13「単写真(欧州)」部門 『ロシアのキーウ爆撃』 »Evgeniy Maloletka ロシアによる爆撃で甚大な被害を受けた自宅そばに座り込むウクライナの女性(65)。昨年4月24日、ミサイルとドローンが首都キーウの少なくとも5つの住宅街を爆撃し、13人が死亡、90人が負傷した。激しい空爆が市民生活を破壊し続けている
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7 13「ストーリー(アフリカ)」部門 『マダガスカルZ世代のデモ』 »Luis Tato 昨年9月、マダガスカルでは生活苦などに抗議する学生の反政府デモが始まった。学生が手にしているのは日本の漫画『ONE PIECE(ワンピース)』の海賊旗(10月9日)。圧政や腐敗に抵抗する象徴として、アジアをはじめ世界各国でZ世代主導のデモに使われた
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8 13「単写真(欧州)」部門 『マッコウクジラに乗ったホッキョクグマ』 »Roie Galitz ノルウェーのスバールバル諸島北方で雌のホッキョクグマが雄のマッコウクジラの死骸を食べている(昨年7月8日)。ホッキョクグマは夏に海水が後退して狩りが困難になると死肉をあさる。マッコウクジラは通常、氷に覆われた極域を避けるため珍しい光景だ
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9 13「単写真(アジア太平洋・オセアニア)」部門 『ボンダイビーチのテロ』 »Edwina Pickles 昨年12月14日、オーストラリア・シドニーのボンダイビーチで起きた銃乱射現場で、夫婦の遺体のそばで動揺する警察官。15人が殺害された事件はユダヤ教の祝祭ハヌカを狙ったもので、過激派組織「イスラム国」(IS)の思想に感化された父子の犯行だった
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10 13「ストーリー(欧州)」部門 『エングラ・ルイーズ』 »Sanna Sjöswärd スウェーデンに住む元ダンサーのエングラ・ルイーズは、10歳の頃から重度の摂食障害を患い、46歳の現在の体重は25キロ未満。介助者がストローで飲み物を摂取するのを手伝う(昨年5月2日)。数十年にわたる治療を経て、現在は自宅での緩和ケアを受けている
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11 13ファイナリスト/「ストーリー(西・中央・南アジア)」部門 『ガザの緊急支援』 »Saber Nuraldin イスラエルの攻撃を受け飢饉が蔓延するパレスチナ自治区ガザで、援助物資を求めてトラックに群がる人々(昨年7月27日)。撮影者はガザ生まれで、1997年から現地の生活を記録している
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12 13ファイナリスト/「単写真(北・中米)」部門 『アチ族女性の裁判』 »Victor J. Blue 昨年5月30日、裁判所前に立つグアテマラのアチ族の女性たち。1960~96年の内戦中、先住民への性暴力が横行し、この日は強姦および人道に対する罪で男性3人に有罪判決が下った
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13 13「長期プロジェクト(南米)」部門 『農薬の人的代償』 »Pablo E. Piovano このジャガイモの収穫風景(15年9月17日)は、利益優先の経済モデルがもたらす人的代償を長期間記録したプロジェクトの1枚。アルゼンチンのジャガイモ栽培では最大40種類の農薬が使われる。農薬への暴露は癌や先天性奇形のリスクを増大させるが、規制は緩和され続けている