第79旅団によると、ウクライナ軍はノヴォミハイリフカ近郊で、ドローンと砲撃、対戦車ミサイルを使い、ロシア軍の車列を攻撃した。「わが軍兵士の技量と、優れたチームワークのおかげで、戦車4台、歩兵戦闘車6台、装甲回収車1台が、残骸となって戦場に残された」

ウクライナ軍によると、この車列は「大規模攻撃」の一部だった。その直前にロシア軍は、この集落周辺での活動を一時的に中断していたという。本誌は、ウクライナ軍が公開したこの映像について独自に検証することができず、ロシア国防省にメールでコメントを求めている。

ノヴォミハイリフカは、最前線の村だ。ロシアが支配する都市ドネツクの南西部、2023年12月にロシアが制圧した村マリンカの真南に位置する。すぐ近くには、ドネツク州南部にある戦略的な要衝ヴフレダルもある。ドネツク州は、2年を超える全面戦争のあいだ中、激戦の舞台となっている。

ウクライナ軍が5月15日午後1時30分(現地時間)に発表した声明によると、ロシア軍はノヴォミハイリフカ北部に対して、複数回の攻撃を行った。ノヴォミハイリフカの西に位置する集落アントニフカも空爆を受けた。

戦線を拡大しウクライナの戦力分散を狙うロシア

ロシアは、ウクライナ東部への攻撃を強めつつ、5月15日には、同国北東部ハルキウ州で、さらに2つの村を支配下に置いたと主張した。ロシア政府が発表した声明によると、北部で展開するロシア軍部隊が、フリボケとルキャンツィを制圧したという。

ロシアは5月10日、北東部で新たな前線を開いた。これについてウクライナ当局と西側アナリストは、ロシアがウクライナの戦力分散を狙っていると述べている。

ウクライナ東部と北東部で戦う同軍ホルティツィア作戦軍の報道官ナザール・ヴォロシン中佐は本誌に対して、ロシアは、ウクライナによる東部と南部の陣地強化を防ごうとしていると語る。ハリコフから離れた前線沿いでは、ロシア軍の攻撃回数が増えているという。

ロシア国防省は5月15日、ロシア軍が、ザポロジエ州南部の村ロボティネを制圧したと発表した。ロボティネは、ウクライナ軍が2023年に反攻してロシアから奪還した村だ。

ウクライナ軍は5月15日、ロシアはロボティネ周辺で軍を進めようとしていると述べた。同地近辺では、「小競り合い」が1日に15回起きたという。

(翻訳:ガリレオ)

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