クリミア解放のためにマルチドメイン作戦を決行

既にウクライナ軍の一連の攻撃で、黒海艦隊の一部の軍艦はクリミア半島南端の母港セバストポリから退避を余儀なくされている。先月撮影された衛星画像で、数隻の艦船が黒海に臨むロシア南部クラスノダール地方の港湾ノボロシスクとクリミア半島の別の港湾フェオドシヤに移動したことが確認された。

その何日か前の9月22日には、ウクライナ軍がセバストポリにある黒海艦隊の司令部にミサイル攻撃を加え、艦隊の司令官を含む複数の将官を殺害したと伝えられた。

ウクライナ軍はこれまでにロシアの複数の軍艦を破壊。最近ではセバストポリのドックに入っていたロプーチャ級揚陸艦ミンスクとキロ級攻撃型潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーに修復不能な損壊を与えている。

米軍の欧州軍司令官を務めたベン・ホッジス元陸軍中将は先月、ウクライナ軍はクリミア解放のために「マルチドメイン(領域横断型)」作戦を実施しており、半島とロシアを結ぶクリミア大橋の破壊もその一環だと本誌に語った。

「これは全て、ロシア軍がクリミアを維持・使用できなくするための攻撃で、その間にウクライナ軍は十分な戦闘能力を蓄え、半島解放の戦いに打って出るつもりだ」

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