<趣味の服作りからSDGsを意識し始めたのんさん。大いなる意思も声高な主張も必要ない、日常の気付きをきっかけに生活を変える「スタンプラリー」のような取り組み方とは?>

SDGs(持続可能な開発目標)達成年の2030年まで10年を切り、国連はSDGsを「自分ごと」に落とし込んだ行動を促している。

2020年に官民連携のジャパンSDGsアクション推進協議会は、SDGsに主体的に取り組む「SDGs People」(以下ピープル)第1号に女優ののんさんを選定。趣味だった服のリメークからSDGsの入り口を見つけたのんさんにライターの岩井光子が話を聞いた。

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――ピープルになってSDGsのイメージは変わった?

それまでは簡単に手を出してはいけないものだというイメージを持っていました。大いなる意思やすごい熱量を持って声高に主張したり、人やお金を動かす規模の大きなものだと。

ピープルになってからいろいろ学ばせてもらって、もっと個人的なことから捉えていけばいいと分かって、イメージが変わりました。

――のんさんのキャッチコピー「地球に恩を売る!」はオリジナリティーがある。

ハードルを下げることが大事だと思いました。完璧を目指さなくても、ちょっと意識するだけで世界の見え方は変わっていく。

初めの一歩は日常的、個人的なことからでいいと思います。私はそれですごく踏み出しやすかった。

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袖を付け替えたり、フリンジをアクセントにしたりしたのんさんの私物服 PHOTOGRAPH BY TOMOHISA TOBITSUKA FOR NEWSWEEK JAPAN

――のんさんにとってはそれが「アップサイクル」だった。

そうですね。4、5年前にミシンをプレゼントされてから服作りが趣味になって、着なくなった服や似合わなくなった服を作り替えています。

私は服を捨てるという発想は昔からなく、古着屋さんも大好きでよく行きます。

でも、アップサイクル(※)という言葉を知ったのはピープルになってから。自分が好きでやっていた服のリメークがアップサイクルだったことが分かって、SDGs12番目の目標「つくる責任 つかう責任」にすごく共感しました。

(※アップサイクル:廃棄物や不要なものにデザインやアイデアなどで新たな付加価値を加えること)

最近は作業するたびSDGsを意識するので、12番を入り口にこれも、これも当てはまると気付いて、芋づる式に意識が広がっています。

――目標ありきで今できることを自由な発想で考えるのがSDGs。のんさんの自由な創作スタンスと共通点もあるのでは。

そうですね。目標がたくさんあるから一見難しく見えますけど、私は分かれているからこそいいなと思います。

例えば、「エコ」という言葉でくくられていると、当てはまるのは環境への配慮という一部分だけ。

でもSDGsはもっと範囲が広いから、スタンプラリーみたいに「これもそうじゃない?」と自由な発想で一つずつ学んでいくこともできますよね。

大いなる意思を持ってやろうとハードルを上げると縛られますが、SDGsを思うことが大げさなことでなく、普通のことになればいいなと思っています。

「今のスマホくらいSDGsが当たり前になったらいい」
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