オーストラリア第2位の航空会社ヴァージン・オーストラリア・ホールディングスは21日、自社の資本構成を変更し、より強固な財務基盤を得るため、任意管理に入ると発表した。新型コロナウイルス危機と高水準の債務負担で経営破綻に至った。

デロイトが管財人に任命された。また、連邦政府からの14億豪ドル(8億8760万米ドル)の融資を確保できなかったという。

任意管理は米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)に近い手続き。

ヴァージン・オーストラリアは、ポール・スカラー最高経営責任者(CEO)率いる現在の経営陣が引き続き同社の運営に当たり、国内外のフライトは予定通り運航するとした。

同社は世界中で移動規制が講じられるよりも前に7年連続で赤字を計上していた。債務は50億豪ドル(31億5000万米ドル)。

デロイトのボーガン・ストローブリッジ氏によると、既に10以上の関係先から資本参加への関心が寄せられている。

同氏は電話記者会見で「一般的に、(事業の切り売りではなく)全体として売却するのが最良の結果をもたらすため、そのアプローチが好ましいことは間違いない」と述べた。

また、売却では拘束力のある債権者との合意である会社調整契約が盛り込まれる可能性が最も高く、その目的は数カ月以内に売却を完了させることだとした。

事情に詳しい関係筋2人がロイターに明らかにしたところによると、豪プライベートエクイティ(PE)のBGHキャピタルなどがヴァージン・オーストラリアに関心を示している。BGHはコメントを避けた。

ムーディーズは、無担保債権者が合意の一環として債権の大幅な減免(ヘアカット)を迫られる公算が大きく、回復見通しが不透明な中で会社清算が好ましい選択になる可能性があると指摘した。

フライデンバーグ豪財務相はメディアに対し、航空2社が主要路線を維持するとの観点で「市場主導の解決策」を見出すため、政府は10年にわたり投資銀行大手マッコーリー・グループを率いていたニコラス・ムーア氏を管財人に関与させることを決定したと明らかにした。

ヴァージン・オーストラリアは1万人を直接雇用しているほか、6000人を間接雇用している。同社が運航をストップすれば、オーストラリアでは事実上、カンタス航空の独占状態となる。

ヴァージン・オーストラリアは国内市場で約3分の1のシェアを占めているが、再編計画の下で縮小する見込みだ。

同社株の9割強はシンガポール航空、エティハド航空、中国の複合企業であるHNAグループ、実業家リチャード・ブランソン氏のヴァージン・グループを含む投資家グループが保有。ブランソン氏はツイッターで、自社はヴァージン・オーストラリアを健全な状態に戻すため、管財人、経営陣、投資家、政府と協力すると表明した。

*内容を追加しました。

[ロイター]
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