Alexandra Ulmer
[5日 ロイター] - 米議会の上下両院で多数派を奪還した民主党は、新たに得る権限を使ってトランプ大統領一族のビジネス取引を調査する方針だ。2028年大統領選に向けた選挙戦の中心に「腐敗」の問題を据える。
3日の中間選挙では数千万人の有権者がトランプ政権に厳しい審判を下した。
民主党は早くも共和党へのけん制に動き、下院監視委員長に就任する予定のロバート・ガルシア下院議員は3日夜、Xに「弁護士を雇っておけ」と投稿した。
上院財政委員長への就任が見込まれるロン・ワイデン上院議員も「召喚状」と書き込んだ。
デリア・ラミレス下院議員は、複数のトランプ政権当局者に向けた投稿で「予定を空けておけ」と述べた。
民主党の委員会幹部らは4日、トランプ政権と大企業の双方を対象とする監視の方針について概要を示し始め、ワイデン氏は薬価を巡るトランプ政権と製薬会社の合意を精査する考えを示した。
トランプ政権は不正を一切否定している。
ロイターが弁護士や議員、議会スタッフ、政治コンサルタントら約12人に取材したところ、ハイテク企業の最高経営責任者(CEO)で共和党の大口献金者でもあるイーロン・マスク氏や、トランプ氏の息子、その他多くの共和党献金者や政府の契約業者が調査対象となる可能性が高い。こうした調査がトランプ氏の任期後半の主要議題となる可能性がある。
法律事務所アーノルド・アンド・ポーターで議会の監視活動を専門とするレイチェル・コットン弁護士は「政権と民間部門の双方を対象に、厳しく広範な調査が多数行われると予想している」と述べた。
アナリストらは、民主党がトランプ政権下の「前例のない腐敗」を明らかにしようとする一方、消費財やガソリンの値上がりに対する有権者の懸念にも対処するという、難しいバランスを取る必要があると指摘する。
共和党のコンサルタント、ロン・ボンジャン氏は、民主党には「やりすぎ」のリスクがあるとし、「有権者がより懸念しているのは生活費の負担だ。民主党が求める報復が立法課題を圧倒するようなら、議会の多数派でいられる期間は非常に短くなるだろう」と述べた。