Tetsushi Kajimoto
[東京 6日 ロイター] - 厚生労働省が6日に公表した9月の毎月勤労統計によると、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年比2.2%増加した。前年比プラスは9カ月連続で、2017年1月までの12カ月連続以来の長さ。上昇を続けていた物価が高止まりの状態となった一方、企業収益の拡大などに支えられて名目賃金が伸長していることが背景にあり、厚労省は賃上げの好循環が続くのか「物価の動向と合わせて要注視」としている。
消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合) は2.4%上昇。前年は3-4%台の上昇率が続いていたが、今年に入ってからは1-2%台での推移で落ち着いている。
一方、名目賃金(現金給与総額)は前年比4.6%増と57カ月連続のプラスで、伸び率としては1997年1月以来の高さだった。このうち基本給などに当たる所定内給与は同3.7%増と、前月の3.8%増からは若干伸びが鈍ったものの高水準を維持。残業代などの所定外給与も、人手不足を反映し3.6%増加した。
ボーナスなどの特別に支払われた賞与は、好調な企業業績を反映し32.6%増と大幅な伸びとなった。特に、6月から8月に特別に支払われた給与(夏のボーナス)は前年同期比5.3%増と、比較可能な2013年以降で最も高い伸びを記録した。
厚労省は賃上げペースの持続性の背景には春闘の影響があるとみて、注視したいとしている。連合は先月、2027年春闘で要求する賃上げ率(定期昇給込み)について、「6%中心、5%以上」とする基本構想を発表した。