<為替> ドルがユーロなどに対しおおむね横ばいで推移した。市場ではAI(人工知能)関連支出の伸び鈍化で経済成長が下押しされる可能性を見極めようとする動きが続いている。円は日銀が公表した9月会合の議事要旨で追加利上げ観測が強まったことから、対ドルでやや上昇した。 終盤の取引で円は対ドルで0.46%高の157.63円。日銀が公表した9月会合の議事要旨で、一部の政策委員が利上げペースが加速する可能性に言及していたことが判明。中立金利や日銀の最終到達金利(ターミナルレート)に関する市場の織り込みについても議論され、景気を過度に冷やさずにどの程度まで借り入れコストを引き上げられるかに対する関心が高まっていることも分かった。日銀はこの会合で政策金利を31年ぶりの高水準となる1.25%に引き上げている。 ゴールドマン・サックスのアナリストは6日付のリポートで、円はAI関連投資の減速に備える上で最も有効なヘッジ通貨になると指摘。ナスダック総合指数のパフォーマンスがS&P総合500種指数を下回った日にはドルが円に対して下落する傾向があり、その下落率の差が1%を超えた日にはドル安・円高の動きがさらに大きくなるという。 バークレイズのアナリストは、円相場は長期的には世界的なリスクセンチメントと連動しているため、原油価格に対する感応度は低下していると指摘。ただ、「原油価格が高騰する局面では、円は著しく弱含む傾向がある」とした。 この日の取引で原油価格は上昇。一方、AI関連企業による巨額投資への懸念が再燃したことなどで米国株は急落した。 市場では米労働省が6日に発表する10月の雇用統計が注目されている。労働省がこの日に発表した10月31日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比6000件減の18万9000件。7月中旬に記録した57年ぶりの低水準に並んだ。 コンベラの外国為替・マクロ戦略責任者、ケビン・フォード氏は「今週発表された経済指標は労働市場が安定していることを示すのに十分な強さだった。これにより連邦準備理事会(FRB)の金融政策見通しを巡る見方が支えられており、今年12月と来年1月に連続して利上げが決定されるとの観測につながっている」と指摘。「成長見通しには若干の下方修正がみられるものの、短期的にはFRBは利上げを進めるべきとの見方が優勢だ。経済は名目ベースで堅調で、労働市場も安定している。市場では6日発表の雇用統計に向けて、こうしたシナリオが織り込まれつつある」と述べた。 CMEフェドウオッチによると、12月8─9日の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25%ポイントの利上げが決定される確率は66.1%。1週間前の79.9%から低下したものの、依然として高水準にとどまっている。 イングランド銀行(英中央銀行)はこの日、政策金利を0.25%引き上げ4%とすると決定。利上げは3年超ぶりで、米国とイランの紛争が続けば、少なくともあと1回の利上げが必要になる可能性が高いとの見方を示した。 終盤の取引で英ポンド/ドルは0.09%安の1.3457ドル。ただ、英ポンドは一時約7週間ぶりの高値を付けた。 ユーロ/ドルは0.02%高の1.1229ドル。主要通貨に対するドル指数は0.02%高の101.49。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが低下した。米国株式市場が反落し、原油価格が反発する中、安全資産である債券への買いが強まった。 北海ブレント先物はこの日、約4%高で取引を終えた。前日は、米有権者が連邦議会の主導権を民主党に委ね、共和党政権と、8カ月前に対イラン戦争を始めたトランプ米大統領に対して明確な不満を突きつけたことを背景に8%超下落していた。 この日の米国株式市場は大幅反落。ハイテク比率の高いナスダック総合は4%超下落した。多額の債務を抱える人工知能(AI)関連企業の収益見通しに対する懸念が強まる中、投資家は比較的信頼性の高い国債に逃避した。 FHNファイナンシャルのマクロストラテジスト、ウィル・コンパーノル氏は「前日に相場を支配していたように見えた動きの一部が、あっという間に反転した。われわれはまだ混乱が収まるのを待っている段階だ。半導体株から資金が流れる動きが、米国債への買いを生んでいるようだ」と指摘。その上で「今はすべてがAIに結びついている」と述べた。 この日発表の経済指標では、週次の新規失業保険申請件数は前週比6000件減の18万9000件と、1969年以来、57年ぶりの低水準となった7月中旬の水準と並んだ。マニュライフ・インベストメント・マネジメントの米金利・住宅ローン取引責任者、マイク・ロリジオ氏は「これは全て、力強い成長、根強いインフレ懸念、FRBの利上げの機が熟しているという根本的な同じストーリーの一部だ」と語った。 10年債利回りは6.7ベーシスポイント(bp)低下の4.825%。一時、9月9日以来の低水準を付けた。 30年債利回りは3.7bp低下の5.243%。一時、9月8日以来の低水準を付けた。 金利動向に敏感な2年債利回りは11.2bp低下の4.469%。一時、9月10日以来の低水準を付けた。 2年債と10年債の利回り格差は35.3bpに拡大した。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、10年物が2.234%となった。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 急反落。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は19カ月ぶりの大幅な下落率を記録し、調整局面入りが確認された。民主党が議会の多数派を握ったことを受け、AI規制強化への懸念から半導体銘柄が売り込まれた。 3日の中間選挙では、データセンター建設への反対が強まっている州でも民主党が勝利した。これを受け、規制強化によってAIインフラ整備にブレーキがかかるのではないかとの懸念が広がった。AIインフラ整備は今年、株価を過去最高値に押し上げる原動力となってきた。 エヌビディアは9%超下落し、フィラデルフィア半導体指数は12%超の大幅安となった。 ナスダック総合は、トランプ米大統領が「解放の日」として関税措置を発表した2025年4月以来の大幅な下落率を記録。先月6日に付けた終値での過去最高値を10%超下回る水準となり、調整局面入りが確認された。 S&P総合500種構成企業の時価総額は3兆ドル減少した。 シムコープの投資判断リサーチ部門グローバル責任者メリッサ・ブラウン氏は「新たに選出された連邦議会議員や州知事の一部が、AIインフラ開発のペースを落とそうとしていることを、投資家は認識し始めているようだ」と指摘。「開発を完全に止められる可能性は低いとみられるが、AIの成長シナリオはそれを支えるインフラの急速な整備に大きく依存してきただけに、少しでも減速すれば懸念材料になる」と述べた。 AIデータセンター向け部品を供給する半導体メーカーが特に大きく下げたほか、4日に上昇していた他の大型ハイテク株も売られ、メタ・プラットフォームズが4%安、アマゾン・ドット・コムとアルファベットはともに2.2%安となった。 データセンター運営のIRENとアプライド・デジタルは14%超、ネオクラウド(新興クラウド事業者)のコアウィーブは約10%、それぞれ急落。AI関連設備を手がけるGEベルノバは7.5%安、電力大手コンステレーション・エナジーは2.5%安だった。 イーロン・マスク氏率いるテスラとスペースXも下落した。同氏は中間選挙で共和党候補の支援に5億ドル近くを投じた。 半導体大手クアルコムは9.5%急落。第4・四半期のスマートフォン向け半導体売上高が市場予想を下回った。nL6N46L1JJ この日の急落後も、S&P500は年初来で7.4%、ナスダックは4.6%のプラスを維持している。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米ドル安と米国債利回りの低下を受け、金相場は2週間ぶりの高値を付けた。インフレ懸念が和らいだことで、投資家は米雇用統計の発表を前にFRBの金融政策の行方を注視している。
スポットの金は1オンス=4100.27ドルと前日比1%高で推移し、取引時間中には10月20日以来の高値となる4146.63ドルを付けた。米金先物12月限の清算値は1%高の1オンス=4113.50ドルだった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> タンカーへの新たな攻撃で供給懸念が高まったほか、投資家が米国とイランの戦争の先行きを見直す中、買いが優勢となり大幅反発した。米WTI先物の清算値は前日比2.40ドル(2.72%)高の1バレル=90.52ドル。北海ブレント先物は3.67ドル(3.88%)高の98.29ドルだった。前日は両指標とも8%超急落し、8月31日以来の安値を付けていた。
英海事貿易機関(UKMTO)によると、湾岸地域でのタンカー攻撃は依然として記録的なペースで続いており、2日以降少なくとも5隻が被害を報告した。10月には35隻が攻撃を受け、戦争期間中の月間最多を記録している。リポウ・オイル・アソシエーツのアンディ・リポウ社長は、中東でタンカーが機雷に接触したり無人機(ドローン)の標的となったりしたとの報道が引き続き市場の懸念材料になっていると指摘。イランが対米交渉を巡る姿勢を変えていないことも投資家の警戒を招いているとした。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 157.66/157.
70
始値 158.36
高値 158.49
安値 157.55
ユーロ/ドル NY終値 1.1218/1.12
20
始値 1.1221
高値 1.1244
安値 1.1204
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*31.5 5.2592
0 %
前営業日終値 97*21.5 5.2800
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 98*10.0 4.8429
0 %
前営業日終値 97*30.0 4.8920
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*19. 4.6133
25 %
前営業日終値 100*08. 4.6880
75 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*09. 4.4706
25 %
前営業日終値 100*02. 4.5810
63 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 51523.06 -1,833. -3.44
06
前営業日終値 53356.12
ナスダック総合 24315.00 -1,421. -5.52
52
前営業日終値 25736.51
S&P総合500種 7353.73 -334.89 -4.36
前営業日終値 7688.62
COMEX金 12月限 4113.5 +40.5
前営業日終値 4073.0
COMEX銀 12月限 5237.6 +9.4
前営業日終値 5228.2
北海ブレント 1月限 98.29 +3.67
前営業日終値 94.62
米WTI先物 12月限 90.52 +2.40
前営業日終値 88.12
CRB商品指数 390.5431 +1.5354
前営業日終値 389.0077