[モスクワ 5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は、日本たばこ産業(JT)傘下のJTインターナショナル(JTI)のロシア国内資産を一時管理下に置く大統領令に署名した。5日に公表された大統領令で明らかになった。
大統領令によると、JTIがロシア国内に保有する4社の管理権がロシア企業の「インダストリアル・アセッツ」に移管される。理由は明示されていないが、ロシア大統領府はこれまでにとった同様の措置について、ロシアが「非友好国」と位置付ける国々による行動への対応と説明している。
JTIによると、JTIは販売数量ベースでロシア最大のたばこメーカー。東京にあるJT本社はロイターの取材に、ロシア大統領令は認識しているとした上で、「従業員らを最優先に、状況や今後の選択肢を精査している」と答えた。現時点でそれ以上のコメントは控えるとした。
ロシア外務省は10月、日本企業によるウクライナ向けドローン販売を「敵対的な行為」と見なし、厳しい対応を取ると警告していた。また、同月にはロシア連邦保安局(FSB)が極東サハリン州で北海道新聞の日本人記者をスパイ容疑で拘束。近年悪化していた日ロ関係は、ここ数カ月で一段と冷え込んでいる。
ロシア政府は外国企業に対する締め付けを強化しており、9月にスイス食品大手ネスレ、ドイツ卸売大手メトロAG、仏小売大手オーシャンのロシア資産を一時管理下に置くと決定。10月には欧州企業4社のロシア資産を管理下に置いた。ロシア政府はこうした措置は欧州各国によるウクライナ支援のほか、ロシア資産の「違法な収用」への対抗措置としている。