[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のハウザー副総裁は5日、インフレを抑える中銀の能力に対する国民の信頼が揺らいでいるとの認識を示した。信頼が失われれば物価上昇圧力を抑え込むためのコストがさらに膨らむおそれがあると警告した。
今年5回目となる利上げ後にキャンベラで講演し、インフレ抑制の責務を果たす豪中銀の能力について、一部の国民の信頼が弱まっていると述べた。
「国民が中銀の戦略を理解し信頼していれば、一定のディスインフレを実現するのに必要な政策対応は小さくて済み、生産の損失というコストも抑えられる」と説明した。国民の信頼がなければ、インフレ率を速やかに引き下げるために大幅な利上げが必要になると語った。
インフレ率は2─3%の目標範囲を5年以上にわたって上回っている。ハウザー氏は、これまでに積み重なった物価上昇が国民の怒りをあおっているようだと述べた。金融政策の効果が表れるまでには時間がかかるため、インフレ鈍化の恩恵を受ける前に借り入れコスト上昇の痛みを感じることが多いと指摘した。
「政策効果が表れるのを待つ間、人々は困難で負担の大きい調整を強いられる」とし、「その間、人々がわれわれの対応は適切だと確信できることが必要だ」と語った。
「信頼は初めから与えられるものではない。人々の声に耳を傾け、学び、率直に語り続けることで、絶えず勝ち取っていかなければならない。結果が期待に届かない時も含めて検証を歓迎する」と述べた。