Tamiyuki Kihara

[東京 5日 ロイター] - 日本の財務省は、金融犯罪対策の国際機関である金融活動作業部会(FATF)に対してミャンマーをブラックリストから除外するよう日本政府が働きかけていたとのロイター報道を否定した。ロイターは10月30日、関係者二人の話として、日本のほかに少なくともアジア主要国1カ国がミャンマーのリスト除外を働きかけていたと報じた。

FATFを担当する日本の財務省はロイターの報道に対し、「(10月)30日までパリで開催されたFATFの会合において、ミャンマーは引き続き、マネーロンダリング等にかかる高リスク国・地域(いわゆるブラックリスト)に分類されることが決定されている」と文書でコメント。「その上で、日本政府が、ミャンマーをFATFのブラックリストから除外するよう働きかけた事実はない。 日本としては、ミャンマーが、マネロン等対策にかかる必要な改善を進めることを期待している」とした。

関係者の一人は5日、ロイターの取材に改めて応じ、以前に話した内容に変わりないと答えた。もう一人の関係者には現時点で再確認できていない。

FATFは、マネロンやテロ資金供与などを監視する国際組織。加盟する40カ国・地域に、ミャンマー関連取引の審査強化措置を求めている。ブラックリストに載るのはミャンマー、イラン、北朝鮮の3カ国。30日にパリで開いた非公開の会合では、3カ国ともブラックリストに残った。日本の財務省はロイターに対し、日本政府は同会合でミャンマーの除外を求める考えを表明しなかったとした。

一方、ミャンマー親軍政権の報道官は31日、ロイターに対し、複数の「友好国」が同国のリスト除外に向けた取り組みを支援していると述べていた。報道官は「米国、中国、日本、インド、韓国、インドネシアはミャンマーの努力を認めている。ミャンマーの現在の進展を認めてくれた全ての国々に感謝する」としていた。それ以上の詳細には踏み込まなかった。

韓国外務省は、「ミャンマーに対しFATFの義務を順守するよう促し、この問題についてFATF加盟国と緊密に連携している」と答えた。その上で、「FATFの基準を十分に履行していない国々が資金洗浄やテロ資金供与に対抗する能力を強化できるよう努めている」とした。

ミャンマー親軍事政権が名前を挙げたその他の国はコメントを拒否したか、あるいはコメントの要請に応じなかった。

日本の財務省がブラックリストからの除外を求めていたことを否定したことについて、ミャンマー親軍政権から直ちにコメントは得られなかった。

(鬼原民幸 取材協力:Poppy McPherson in Bangkok and Hyunjoo Jin in Seoul 編集:久保信博)

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。